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web面接とは?4つのメリットとクリアしたい課題を解説

就職採用試験で行う面接というと応募者が会社まで来て受けることが一般的ですが、自宅にいて受けられるWeb面接を採り入れる企業も増えています。その理由として、企業が優秀な人材を確保できる可能性が高くなることと、手間と時間がかかる採用活動を円滑に進められるようになることなどが挙げられるでしょう。求職者側にも、遠方にある企業でも応募しやすい、交通費や宿泊費がかからずに済むといったメリットがあります。ただし、Web面接を行うためには、クリアすべきいくつかの課題があります。Web面接を導入するのであれば、まずはどのような課題があるかを認識し、適切な対策をとることが必要です。ここでは、Web面接のメリットや課題について説明していきます。

「web面接」は求職者と直接会わずにおこなえる面接

Web面接とは、インターネットを通して行う面接のことです。オンライン面接と呼ばれることもあります。求職者は、面接を受けるために企業まで足を運ぶ必要がありません。自宅にいながら、自分の所有する端末を使って面接を受けることができます。必ずしもパソコンを所有している必要はなく、インターネットが接続できる環境であれば、スマートフォンやタブレットなどを通しても面接を受けることが可能です。

Web面接を採り入れる企業は増えつつあります。この背景には、インターネット環境が発達し、高速の通信が安定して行えるようになったことがあるでしょう。また、Skypeといった無料の通信ツールが普及していることも一因と考えられます。そしてなにより、地方はもとより海外に住んでいる求職者でも簡単に面接を実施できる利便性の高さが大きな要因となっています。Web面接を導入すると効率よく採用活動が行えるようになることも、理由の1つと考えられます。

企業にとって、優秀な人材を確保するということは常に重要な課題です。求人に応募してきた求職者に連絡を取り、会社に来てもらって何度も面接を行うという従来の方式では、かなり時間がかかります。その結果、面接の結果を出すまでに有能な人材が他社で採用されてしまうということもあるでしょう。これは、企業にとって大きな損失です。Web面接は従来の方式に比べてスピーディな採用活動を可能にしています。選考を速やかに進められますので、途中で離脱者を出しにくくなるでしょう。

web面接のメリット1:遠隔地の求職者でもエントリーしやすい

求職者にとって、遠隔地にある企業への応募はハードルが高いものです。なぜなら、面接に行くためだけに多額の交通費がかかり、場所によっては宿泊費も必要になってしまうからです。採用されるならまだしも、不採用になればかけたお金はすべて無駄になってしまいます。また、就職活動ではいくつもの企業の求人に応募することが一般的ですので、面接が同日に重なったり連日続いたりするのは珍しいことではありません。面接のために遠隔地にある企業に行くとなると長い時間がかかってしまいますので、ほかの企業の面接が受けられないといったことも起こります。そこで、日程調整しづらい遠隔地にある企業への応募は、スケジュールの問題で諦めることもあるでしょう。これは、その企業にとっては重大な機会損失です。

Web面接であれば、求職者は自宅にいて受けられます。会社に出向くために長い時間をかける必要はありませんし、交通費や宿泊費もかかりません。そのため、応募に対する心理的なハードルがずっと低くなります。遠隔地の企業であっても、比較的気軽に応募できるでしょう。結果的に、求人へのエントリーの増加につながります。

優れた人材の取りこぼしを防ぐため、地方で面接会を開催する企業もあります。しかし、これは面接官の交通費や宿泊費が必要になるほか、地方で借りる会場費などもかかるため、企業は多大なコストを負担することが必要です。地方に出向く代わりにWeb面接を実施すれば、これらのコストが発生することはありません。

web面接のメリット2:優秀な人材を確保しやすくなる

Web面接の最大の特徴は、居住地がどこであっても実施が可能なことです。住んでいるのが全国のどの地域であっても、たとえ海外であっても、面接を受けることができます。先にも述べましたが、会社や面接会場まで行かなければ受けられない従来の面接方式では、遠方に住んでいる求職者がエントリーを断念することもあるでしょう。Web面接を導入すれば、遠隔地に住む求職者からのエントリーも増加する可能性が高まります。

求職者のなかには、今は都会に住んでいるものの、採用されれば地方で働きたいという人もいます。たとえば、地元を離れて都会にある大学に進学し、卒業後は地元で就職したいと願っている人や、生活コストの高さがネックとなり都会を離れて物価の安い地方に住みたい考えている人などです。このようなUターンやIターンの希望者も、Web面接を実施している企業であれば、選考が受けやすいでしょう。このように、Web面接は選考が受けやすく、エントリーの増加につながりやすいのです。求人への応募者が増えれば増えるほど、企業が優秀な人材に出会う確率はあがるでしょう。

面接官のなかには、「採用した人物が面接のときと働き始めてからで印象が違う」と感じた経験をしたことがある人もいるのではないでしょうか。求職者のなかには、徹底的に面接対策をしてから臨み、与える印象を実際より良くして内定を勝ち取るものもいます。面接で知れるのは求職者の限られた面だけであるため、面接官であっても本質を見抜くのはなかなか難しいといえるでしょう。しかし、Web面接は自室などの慣れた環境で行うため、応募者は社内面接よりもリラックスした状態で臨んでいることが多いです。そのため、本来の姿が出やすく、人物を正確に判断しやすくなります。

また、求職者の部屋の様子を知れますので、そこから人柄を推察することもできるでしょう。たとえば、部屋が乱雑で片付いていなければ、実際の仕事においても雑になってしまう恐れがあります。きちんと整理整頓された機能的な部屋であれば、仕事もテキパキこなせる人である可能性が高いでしょう。判断材料が増えますので、より自社に合った人材を選びやすくなるでしょう。

web面接のメリット3:面接官が少なくても効率的に対応できる

採用活動は、求人の募集から応募者の受付や管理、スケジュールの組立、面接会場のセッティングなど手間と時間がかかるものです。しかし、十分な人数の面接官を用意できないという企業は少なくないでしょう。面接官が少なければ、従来の方式では採用活動に時間がかかってしまうこともやむを得ません。問題は、選考に時間がかかりすぎると、応募者に途中辞退されてしまう恐れがあることです。

応募者は、企業からのレスポンスが速く選考がスピーディな会社ほど、自分に興味を持っていると考える傾向があります。そのため、選考にあまりに時間がかかると、その企業は諦めてほかの企業に興味が移りやすくなるのです。優秀な人材からの応募があったとても、逃してしまう可能性があるでしょう。

しかし、Web面接を導入すれば、面接官が少なくても効率的に作業を進めることができるようになります。たとえば、オンラインで済むので、面接会場を設置したり面接官が自ら遠方へ出向いたりする必要がありません。スケジュールの自由度が格段にあがります。面接官と求職者の都合の良い時間を合わせれば良いので、面接のセッティングもしやすくなるでしょう。

また、Web面接ツールの機能によっては、応募から面接、結果の連絡まですべてオンラインで行うことも可能です。紙の応募書類は多くの求職者から送られてくると管理が大変になりますが、Web面接ツールによっては画面で書類の確認ができるものもあり、管理がしやすくなります。Web面接の導入によって効率的に採用活動が行えるようになるため、少ない面接官でも速やかに選考を進められるでしょう。

web面接のメリット4:面接内容を社内で共有できる

Web面接ツールは、録画機能がついているものも多いです。録画できるツールを使用すれば、改めて録画機器を用意しなくても、面接のときの様子を録っておけます。録画しておけば後日改めて内容を振り返り、採用するかどうかをじっくりと検討することも可能です。面接のときは良いと思った求職者の言動が、落ち着いて見直してみるとそれほど良いものではなかったと気がつくこともあるでしょう。

応募者の選考は面接官だけで決めるのではなく、社内のほかの人の意見を聞くことも判断の参考となります。特に、採用したら一緒に働くことになる部署の人の意見は重要でしょう。一般的な面接では、普通は担当者以外が面接の様子を知ることはできません。しかし、Web面接であれば、録画した内容を面接に参加してないほかの社員とも共有することができます。採用と不採用で迷っている求職者がいた場合など、社内の人に面接の様子を見てもらって意見を聞くことで、多角的な視点から判断することが可能になるでしょう。また、面接官自身が内容を振り返ることで、面接スキルが向上する効果も期待できます。

便利なweb面接にはクリアしておきたい課題が存在する

オンラインによる面接は、欧米に比べると日本ではまだ十分に普及しているとはいえません。そのため、Web面接に関するしっかりしたルールが確立されていない側面があり、課題もあります。たとえば、Web面接に使用するツールによっては面接官のIDを公開することになるため、常につながっているような状態になりかねません。そのため、情報セキュリティ面で不安が残ります。

また、面接の際の通信状況によっては接続状態が不安定になったり接続が切れてしまったりする恐れがあることも、課題の1つでしょう。声が聞き取りにくいと、スムーズな面接の妨げになるだけでなく聞き間違いが起こる可能性もあります。場合によっては、面接をいったん中止せざるを得ないこともあるでしょう。

応募者がWeb面接ツールに慣れていない場合は、丁寧に操作方法を指導するところから始める必要があり、余計な手間がかかります。操作マニュアルを用意して応募者が読めるようにしておくなど、できるだけ余分な工数を省けるように対策を講じておく必要があるでしょう。Web面接に無料のツールを使っている場合、応募者が同じツールをプライベートで友人との連絡などに使っていることがあります。その場合は操作を教える手間は省けますが、応募者がプライベートなIDを採用されるかもわからない企業に教えることに心理的な抵抗を覚える恐れがあります。

web面接を成功させるにはしっかりとした準備が必要!

Web面接を成功させるには、事前にしっかり準備をしておくことが大切です。まずは、Web面接を導入することを求職者にも社内にも周知徹底させましょう。また、当然ですが、Web面接が可能なツールの設定が必要です。ビデオ通信ができるシステムを準備しましょう。無料のツールもありますが、機能的には不十分なことが多く、セキュリティ面もやや不安です。有償のWeb面接専用ツールがありますので、導入すると良いでしょう。特に、セキュリティ対策に力を入れているツールにすると安心です。

面接時の会話をスムーズに行うために、マイクやカメラも用意すると良いでしょう。パソコンやスマートフォンに内蔵されているものを使うこともできますが、機能としてはそう高いものではありません。応募者の声をクリアに聞き取るために、カメラやマイクは品質の良いものを別途用意することが望まれます。

Web面接用の個室を準備することも必要です。パソコンで面接するからといって、たとえば通常の仕事を行っているデスクで実施してはいけません。周囲の映像も映り込み、音や会話も拾いますので、応募者にとっては面接に集中する妨げとなってしまいます。また、業務に関する話が入ってきたり、機密書類が映ったりすることもあるでしょう。これは情報漏洩につながる危険があります。通常の面接を行う場合と同様に、個室を用意することをおすすめします。

面接の前には、システムに不具合がないか確認しておくことも大切です。しっかり通信できているか、映像ははっきり映っているか、音はしっかり拾っているかなどもチェックしておく必要があります。システムを入れただけで安心して、ぶっつけ本番で臨まないようにしましょう。また、履歴書や職務経歴書などの応募書類を用意し、内容を確認しておくことも大切です。ツールによっては、オンライン上で書類の内容を確認できるものもあります。

まとめ

Web面接は、企業と求職者のどちらにもメリットがあります。求職者は遠方にある企業にも応募しやすくなりますし、企業は求職者が増えることでマッチングしやすくなり、優秀な人材の確保につながるでしょう。ただし、Web面接を成功させるためにはしっかりした準備が欠かせません。必要な情報を集め、使いやすく企業に合ったツールを用意して、Web面接を導入しましょう。

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