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slack導入企業が増加中!失敗しない導入方法と導入事例

業務の効率化を図るために、コミュニケーションツールを取り入れる企業も多くなってきたのではないでしょうか。しかし、ただ会話を減らすだけが目的ではありません。今まで時間を費やしていたメールでのやり取りを、チャットツールを用いて時間短縮を実現することが重要です。国内で活用できるコミュニケーションツールは、数多く存在します。その中でも、多様な環境で意見交換や報告など、仕事に関連するコミュニケーションを有効的に活用できるSlackが人気を誇っています。しかし、自社の業務効率化のためにSlackの導入を検討しているが、うまく活用できるか不安がある中小企業の経営者もいるでしょう。この記事では、Slackを導入するときの注意点やSlackを導入して成功している企業の事例を紹介します。

日本のSlackユーザー数は50万を超え世界第2位

Slackは、2017年に日本法人がスタートしました。日本でも規模を拡大しており、2018年6月時点では、利用頻度が高いアクティブユーザーは50万人以上、有料ユーザーは15万人以上になります。一方、海外では100カ国以上で利用者が存在し、アクティブユーザーは800万人以上、有料ユーザーは300万人以上と言われています。Slackは、50万以上の会社で導入されており、そのほとんどがIT、もしくはテックカンパニー以外の企業です。ただ、Slackでもフォローできない業種やニーズはまだまだ存在していると言えます。

Slackは日本の企業の労働生産性の向上に役立つツール

日本の多くの企業は、政府が推奨する働き方改革に取り組み、労働環境の改善に努めています。しかし、日本の労働生産性は、日本を含め、フランス、アメリカ、イギリス、ドイツ、イタリア、カナダの主要7カ国が参加するサミット「G7」の中でも最下位というのが現状です。日本の企業での連絡手段は、メールや電話、個人のSNSなど多岐にわたり、プライベートと仕事の境界線も曖昧になっています。そのため、社内で正確な情報の共有ができず、業務効率が悪くなるという問題が起こりつつあるのではないでしょうか。これらの課題を解決するためには、Slackの導入が役立ちます。

DeNAやメルカリなどの企業が導入しているSlack

DeNAでは、2017年10月にSlackの使用が開始されました。社内のユーザーは3300人で、部署ごとに作成されたワークスペースは150件、さらに参加人数を絞られたパブリックチャンネルは4000件も存在します。ワークスペースとは、コミュニケーションをとって業務できる共有スペースです。携帯さえあれば、いつでも連絡できるため、チーム内での共有漏れもなくなり、作業の効率化が図れます。また、パブリックチャンネルは、新しいプロジェクトや何か問題が発生したときなど、複数でディスカッションができる場所です。誰でも会話に参加できるため、気軽に情報交換が行えます。DeNAでは、Slackの導入により、異なる部署間でのコミュニケーションが活発になっています。

メルカリの企業規模が成長するにつれ、経営者と従業員が十分なコミュニケーションが取れないという問題がありました。従来はメールでのやり取りが一般的ですが、情報を共有するためには、メールを転送する必要がありました。しかし、Slackであれば、チーム内全員でのオープンなコミュニケーションをとることが可能です。ただ、いつもオープンなコミュニケーションでは、本性が隠れてしまう可能性があります。そのため、直接やり取りをするダイレクトメッセージでのコミュニケーションも定期的に実施されています。また、メルカリでは、Slackを主に社内でのコミュニケーションツールとして活用しています。しかし、将来的に営業先や取引先などもSlackを活用できるよう、まずは社内での高い普及率を目指しています。

また、2016年に設立された電通デジタルは、デジタルマーケティング会社です。社内の連絡手段は、基本的にメールやチャットツールが利用されていました。ただ、部署ごとに連絡手段が異なっていたため、情報が共有されていないことも多かったのです。情報共有をして作業効率を高めるためには、コミュニケーションツールはひとつに絞る必要がありました。しかし、コミュニケーションツールは数多く存在します。その中からSlackが選ばれた理由は、機能の豊富さです。さらに、スタッフの中にSlackの利用者がいたため、最終的にSlackが選ばれました。導入後は、利用者のスタッフを中心に、利用者が増加しています。

Slackを導入し社内コミュニケーションの活性化を図るヤフー

ヤフーは、2018年4月にSlackが導入されました。ユーザーライセンスは、全社員の約1万2000人を占めており、Slackを導入してから4カ月で、アクティブユーザーが約8000人まで増加しました。ヤフーがSlackを選択した理由は、社内用に内製したツールとSlackの操作性がほとんど同じだったことが挙げられます。また、社内用に内製したツールでは、社外の人とコミュニケーションをとることはできません。しかし、将来的に社内外で使えるツールを導入する必要がありました。今後は、さらにヤフー内でSlackのユーザーは普及していくでしょう。

Slackで業務の効率化を成功させるための3つのポイント

Slackを導入しただけでは意味はなく、コミュニケーションツールを生かして、業務の効率化を図らなければいけません。業務の効率化を成功させるための3つのポイントを紹介します。

まずは、Slackを社員全体に浸透させる体制を作りましょう。コミュニケーションが普及する前は、メールのやり取りが一般的でした。そのため、社員の中にはSlackの使い方がわからず、なかなか浸透しないことも多いでしょう。新しいシステムを導入する際は、相談できる場所の設置や、システムの使い方に詳しい社員を各部署に配置するなど、すぐに問題解決ができる環境を整えることをおすすめします。

次は、使い方のルールを明確に定めることが大切です。Slackは、コミュニケーションツールであるため、プライベートのメッセージを行う場所ではありません。ルールが無ければ、中身のない会話がダラダラ続き、利用者も減ってしまう可能性もあります。まずは、企業での基本ルールを設定して社員に共有しましょう。基本ルールが定まることにより、余計なやり取りは減少し、業務の効率化が図れます。

最後は、上司からのフィードバックをしっかり行いましょう。業務に関して部下から報告の連絡があった場合、上司から返信がなければ、部下のモチベーションも下がってしまうかもしれません。コミュニケーションは、一方通行では成り立たないですよね。上司は、報告を受けて確認するだけでなく、その報告に対してのフィードバックをすることが大切です。フィードバックすることにより、ほかの社員にも自然に共有されるため、業務に無駄が出ないでしょう。

Slackの導入で失敗しないための運用ルールの決め方

Slackを導入する前に、事前に考えておきたいことが3つあります。1つ目は、資産とセキュリティレベルを保つために導入するSlackのプランを検討しましょう。特に社外でも活用を考えている企業であれば、安心してSlackを使用するためにも、セキュリティの確保は必須と言えます。2つ目は、ユーザーやチャンネル名など、ネーミングの規則を決めることです。情報を共有しているため、誰か見てもすぐにわかるように管理する必要があります。特にチャンネル名は、命名を明確化することで業務の効率化に繋がるでしょう。

3つ目は、管理者権限の範囲やアカウントの棚卸しのルールを定めることです。Slackには、管理者アカウントのみ操作できるものが多数存在します。業務に支障が出るため、管理者権限が多ければいいというわけではありません。会社の状況に合わせて、管理者権限の人数を決めることがおすすめです。また、会社となれば、退社する人もいるでしょう。定期的にアカウントを整理することで、情報の流失など問題を未然に防げます。

Slackの導入が決まったら、まずは、はじめて使用する人に向けた説明会や自社でのマニュアル本を作成しましょう。メールでのやり取りに慣れている人は、Slackの使い方をすぐに理解することは難しいです。そのため、説明会を設け、質問が多い事項はマニュアル本として情報をまとめるなど、ほかの社員にも共有できる資料を作成しましょう。さらに、絵文字は自由登録することがおすすめです。面白い使い方は積極的に展開して、少しでもSlackの使用頻度が増やせるよう社員に働きかけましょう。

Slackを導入するときに、してはいけないことがあります。たとえば、情報共有が進まないため、プライベートチャンネルを自由に作成させてはいけません。また、個人端末からのアクセスは禁止しましょう。これは、情報漏洩のリスクや公私混同の回避を避けるためです。さらに、Slackの社内利用率が上がらないため、他のコミュニケーションツールの使用を放置することがおすすめです。

創業133年老舗ベンチャー企業にSlackを導入した事例

明治19年に創業した株式会社カクイチが、Slackを導入しました。Slackを導入した理由は、トップダウン式でのコミュニケーションに限界を感じたためです。命令系列は、人が多いほど末端に情報が伝わりづらいと言われています。そのため、Slackでコミュニケーションの頻度と効率を上げることを目指しました。

Slackを活用することにより、会議の回数が減っています。情報を共有できる会議は大変重要ですが、会議中は他の作業ができません。しかし、Slackを導入することで、時間を有効的に使えることが実現できたのではないでしょうか。また、株式会社カクイチでは、「ITアンバサダー」という制度を作って、各拠点につき2名を選出し、Slackの導入が進められています。はじめは、意図的に営業所やショールームの女性スタッフにSlackを使用してもらいました。それは、女性がSlackを面白いと感じれば、そこを軸に会社全体に広がると考えられたためです。その後は、Slackのカスタマーサクセスの人と一緒に共同でトレーニングを実施し、Slackへの理解を深めてもらえる機会を増やしています。

Slack導入でメール誤送信を解決し業務効率化を果たした事例

アプリやウェブサイトを製作する株式会社ゆめみでは、2015年にエンジニアが使い始めたことをきっかけに、会社でのコミュニケーションツールとしてSlackが導入されました。Slackを導入したのは、メールに追われる日々を解消したかったためです。仕事をするにあたり、毎日何十通ものメールが届きます。その中は、自分宛のメールだけではありません。そのため、自分が対応しなければいけないメールをひとつひとつ確認しなければいけませんでした。しかし、Slackを導入することにより、確認作業の時間が短縮されています。

また、株式会社ゆめみでは、Slackを実際に導入するうえで、コミュニケーションの基本となるルールが定められています。たとえば、通常メールを送る場合、社内であれば「お疲れ様です」「よろしくお願いします」など、テキストの始めと終わりに挨拶を記載します。しかし、株式会社ゆめみでは、挨拶はなくてもいいというルールがあります。小さなことかもしれませんが、毎日何通もメールを送ることを考えると、挨拶がないだけで時間短縮になるでしょう。大事なことは、従来の連絡手段ではなく、カジュアルなコミュニケーションをする場所であると認知してもらうことです。そうすることで、気軽にコミュニケーションが取れるだけでなく、業務の効率化が図れます。

また、社内の情報は、権限管理をしてセキュリティ強化に取り組んでいます。株式会社ゆめみでは、オープンなコミュニケーションを目指しているため、全員が会話に参加できるような環境を整えています。しかし、やり取りの中には、重要な情報もあるため、限られた人のみ確認できるようにシステムが組まれています。

Slackのbot機能で独自のチャット文化を醸成している事例

アプリでニュースを発信するスマートニュース株式会社は、さまざまなコミュニケーションツールを得て、最終的にSlackの導入に至りました。Slack導入前は、大量のスレッドが整理されていないため、各トピックの内容が一目でわからない状態。決して、オープンなやりとりではないため、毎回情報を共有する必要がありました。

メールは気軽に連絡ができるため、時間に関係なくメッセージが送られてきます。しかし、Slackは、通知の設定が細かくできるため、時間を置いて自分のタイミングで確認できたり、毎回通知が来るようにしたり設定することも可能です。また、スマートニュース株式会社では、たとえ同じ空間にいたとしても、基本的に仕事のやり取りはSlackで行われます。しかしながら、ログを残すことが非常に重要です。全てログを残すことにより、情報共有をすることが習慣化され、共有漏れが無いようになるでしょう。

まとめ

コミュニケーションツールを導入する企業が年々増えています。しかし、数多く存在するコミュニケーションツールの中からSlackを選択する企業は、多い傾向にあります。それは、Slackをうまく活用できれば生産性向上などにつながるからです。Slackを導入して業務を効率化するためには、まずは、導入事例などから成功させるポイントを学ぶことが大切です。社員全員がSlackを使いこなすには、時間がかかるかもしれません。ただ、一度習慣化されれば、将来的には営業先や取引先など、外部の人ともSlack上でコミュニケーションを取れるようになるでしょう。

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