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会議ができるskype for businessの使い方は?

「Skype for business」はマイクロソフト社のビジネス用コミュニケーションツールです。手軽な費用で会議や研修などにかかる時間やコストを削減できるので、導入すれば人手不足に悩む中小企業にも大きなメリットをもたらすでしょう。しかし、マイクロソフト社は2018年10月にサービスの一部を残して「Skype for Business」の提供を原則的に終了しており、順次後継サービスの「Microsoft Teams」に移行しています。Microsoft社のビデオ会議や音声通話は、「Microsoft Teams」がカバーすることになります。

「Skype for Business」や「Microsoft Teams」を使うと具体的にどんなことができるのかが気になっている人もいるでしょう。この記事では、「Skype for Business」や「Microsoft Teams」の基本的な使い方や、導入に向いている企業の特徴について解説します。自社に最も合ったプランを選んで事業の効率化に役立てましょう。

「Skype for Business」は法人向け連絡ツール

「Skype for Business」は、マイクロソフト社が提供する「Office 365」の法人向けサービスです。「Office 365」の法人向けプラン「Office 365 Business」にはいくつかのパッケージプランがあり、かつては「Office 365 Business Premium」プランを契約することで「Skype for Business」が利用できました。2018年10月以降は「Skype for Business」がパッケージプランに含まれなくなり、代わって「Microsoft Teams」が「Office 365 Business Premium」と「Office 365 Business Essentials」のプランに入っています。

また、「Skype for Business」を単体で契約することも可能です。2018年10月までは単体プランとして「Skype for Business Plan1」と「Skype for Business Plan2」という2つのコースが用意されていました。このうち、「Skype for Business Plan1」は1対1のチャットと通話、ビデオ会議しかできないプランで、利用料金は1ユーザーにつき月額220円(税抜き/以下同様)でした。

一方の「Skype for Business Plan2」は最大250人でのグループビデオチャットやビデオ会議ができるというプラン。ブロードキャスト配信なら最大1万人まで配信可能で、利用料金は1ユーザーにつき月額600円となっていました。1対1での通信しかできない「Skype for Business Plan1」は、ビジネス用としてはやや不便です。そのため、一般的な企業は「Skype for Business Plan2」を選ぶのが普通でした。2018年10月に「Skype for Business Plan1」はサービス停止となり、「Skype for Business Plan2」は500名以上で利用する企業のみに提供される「Skype for Business Online」(Plan2)というサービスに変わっています。

一般家庭向けの「Skype」と同じように、「Skype for Business」や「Microsoft Teams」を使えば複数人でのビデオ会議が可能で、スマホにも対応しています。スマホにアプリをダウンロードしておくだけで場所を問わずに会議に参加でき、スピーディーな意思疎通が図れるのは大きなメリットといえるでしょう。

SkypeとSkype for Businessの違いとは?

一般消費者向けの「Skype」を家族や友人とのコミュニケーションツールとして利用している人も多いかもしれません。基本的に無料なので気軽に利用でき、Wi-Fi環境があれば通信量を気にしないで使えるのが魅力です。一方、「Skype for Business」は法人向けの有料サービスで、無料では使えません。「Skype」と「Skype for Business」の違いはほかにもあります。その1つが同時につなげる人数です。

「Skype」と「Skype for Business」、および「Microsoft Teams」で同時会議ができる人数は下記のようになっています。
・「Skype」:25人
・「Skype for Business」:250人
・「Microsoft Teams」:250人
「Skype for Business」や「Microsoft Teams」では最大1万人に対してブロードキャスト配信をすることも可能です。

セキュリティが充実している点も「Skype for Business」や「Microsoft Teams」の大きな特徴といえます。「Skype」では通信が暗号化されていませんが、「Skype for Business」や「Microsoft Teams」では通信内容がすべて暗号化されているため安心です。

Skype for Businessの基本的な使い方

マイクロソフト社は「Skype for Business」の機能を継続的にバージョンアップしています。パソコンのOSや「Skype for Business」のバージョンによってインターフェースが少しずつ異なり、操作も同じではありません。そこで、ここでは「Skype for Business」や「Microsoft Teams」の主な機能や基礎的な使い方について説明します。

「Skype for Business」の機能は大きく4つあります。インスタントメッセージとビデオ通話、および音声通話とビデオ会議です。一般家庭向けの「Skype」とインターフェースがほとんど同じなので、利用している人は直感的に操作できるかもしれません。

「Skype for Business」のメンバーは連絡先リストに表示されます。コンタクトを取りたい相手のアイコンを選ぶことで直接相手に呼びかけができる仕組みです。インスタントメッセージを送ったり、ビデオ通話や音声通話をしたりするときは、相手を選んでそれぞれの機能に対応したアイコンをクリックしましょう。インスタントメッセージのアイコンはふきだし型、ビデオ通話はビデオカメラのデザインです。音声通話をするときは、受話器のアイコンを選びます。状況に応じて音声の出入力やカメラの設定を変更できるので、調節して通信しやすい環境を整えましょう。

ビデオ会議の予約設定にはOutlookを使います。そのため、Outlookが使えないプランでは会議の予約ができません。会議の予約をする方法はいたって簡単です。Outlookで会議URLを発行して、これを任意の方法でメンバーに送るだけ。会議出席依頼を受け取ったら「Skype 会議への参加」をクリックして該当の会議を選べば参加できます。参加直後はマイクが自動的にミュートになるため、忘れずに解除しましょう。

後継サービス「Microsoft Teams」は「Skype for Business」よりも機能が充実しているものの、基本的な使い方はほぼ同じです。主な機能は、「チャット」「チーム」「会議」「ファイル」の4つ。「チーム」では全体から特定のメンバーを選んでグループを作れます。「チャット」はプライベートやグループでのチャットができるモードです。「会議」では会議の設定や参加、スケジュール管理ができます。共有化されたファイルは「ファイル」から確認可能です。実際にはプロジェクトごとにチャンネルと呼ばれる小グループをチーム内に作って、チャットやファイルの共有、会議などを実施しながら業務を進めることになるでしょう。

押さえておきたいSkype for Businessの特徴

「Skype for Business」や「Microsoft Teams」の最大の特徴は、WordやExcel、OutlookやPowerPointなどといったOfficeアプリケーションの機能とコミュニケーションツールをスムーズに連携できる点にあります。ただし、これを行うためには、「Skype for Business」の単体プランではなく「Office 365 Business Premium」のプランに加入する必要があります。「Microsoft Teams」には単独で使える無料プランもありますが、Office アプリケーションが使えません。Outlookも使えないので会議のスケジュールを予約することができない点に注意が必要です。「Microsoft Teams」とOffice アプリケーションを連携したい場合は、「Office 365 Business Premium」を契約しましょう。

ビジネス仕様の高いセキュリティを実現している点も「Skype for Business」や「Microsoft Teams」の特徴です。チャットやファイル、通話や画面共有などといった通信内容はすべて暗号化されています。多要素認証によってユーザー管理を厳格化し、アカウント乗っ取りやなりすましを防げる点も見逃せません。外部との通信を制限して特定のドメインのみを許可するなどの制限をかけることも可能です。

プレゼンス機能によるメンバーの在籍確認ができるので、会議にあたってわざわざ出席確認をする必要がありません。チャット機能を使ってビデオ会議中にメッセージを送ることも可能。声を出せない会議では特に有効な機能といえるでしょう。こまめなコンタクトが取れるため事実誤認や連絡ミスを防ぎやすくなります。ビデオ会議の録画・録音にも対応しているので、議事録を別途作成する手間が省けます。

Skype for Businessの導入に期待できる効果

「Skype for Business」や「Microsoft Teams」の導入によって期待できる効果は大きく3つあります。1つ目は遠方にいる人と直接コンタクトが取れることであり、2つ目はリモートワークに対応しやすくなることです。3つ目として遠方に移動するための時間と費用をカットできることがあるでしょう。

物理的にはなれた相手と直接コンタクトが取れる効果は計り知れません。遠方にいる顧客や社員とのやり取りがスムーズになり、こまめな打ち合わせが可能になります。誤解や勘違いを減らす効果が期待できるほか、顧客とのつながりも強化されるでしょう。

社外にいるリモートワーカーをプロジェクトに組み込んだり会議に参加してもらったりすることも容易になります。特に地方企業では専門性の高いプロフェッショナルや実績のあるマネジメント経験者を雇用するのが簡単ではありません。労働者の居場所に関係ない人材確保ができるなら、深刻化する労働者不足にも対応できる可能性が高まります。「リモートワークに対応している企業」という認識が広まれば企業のイメージアップにつながり、売上増や求人エントリー増の効果も期待できるでしょう。会社に新しい風を呼び込むきっかけになるかもしれません。

出張費を削減できることも大きなメリットです。資料を共有しながらビデオ会議ができるため、出張やその準備にかかる時間や手間を大幅にカットできるでしょう。「Skype for Business」や「Microsoft Teams」の電話機能はインターネット回線を使ったIP電話なので、電話回線を使う固定電話などの電話代を節約できます。

Skype for Businessが向いている企業の特徴

「Office 365 Business Premium」か「Office 365 Business Essentials」をすでに利用している企業なら、「Skype for Business」を「Microsoft Teams」に切り替えるだけでスムーズに移行できるでしょう。現在使っている「Skype for Business」を「Microsoft Teams」にアップグレードせずに使い続けることも可能です。

新たに「Microsoft Teams」を導入する場合は、「Office 365 Business Premium」か「Office 365 Business Essentials」を契約する流れになりますが、「Office 365 Business Essentials」にはOffice アプリケーションが含まれないため注意が必要です。また、最もベーシックな法人向けプラン「Office 365 Business」には「Microsoft Teams」が含まれません。

「Skype for Business」や「Microsoft Teams」は、出張が多く移動や準備作業に時間を取られたくない企業に向いています。出張費の削減や業務の効率化を図りたい場合は積極的に導入を検討しましょう。また、業務のアウトソーシング化や社員のリモートワーク化を進めたい場合にも役立ちます。労働者の場所を問わず広く人材を確保したい企業にも有効でしょう。

取引先からの電話が多い企業にも「Skype for Business」や「Microsoft Teams」が適しています。オフィスにかかってきた電話を「Skype for Business」に転送できるので場所を問わず電話応答ができるようになり、ビジネスチャンスを逃しにくくなるでしょう。電話番や電話代行サービスを確保する必要もなくなります。

また、各地に支店や営業所を展開している企業の場合、社内会議のための出張費や移動時間を大幅に削減できるでしょう。大規模な会議を実施したい場合も「Skype for Business」や「Microsoft Teams」なら対応可能です。ビデオ会議は最大250名、ブロードキャスト配信なら最大1万人が参加できます。セキュリティの信頼性も高いので、規模の大きな企業でも安心です。

Skype for Businessの導入で気を付けたいこと

「Skype for Business」や「Microsoft Teams」で、高品質な音声通信をするには接続環境に配慮する必要があります。これらのサービスでは通信にインターネット回線を使っているため、利用する環境によっては音声がとぎれたり聞き取りにくくなったりしがちです。会議に使うビデオ通信の音声品質に問題があると、ビデオ会議の導入が逆効果になりかねません。

そのため、より安定している電話回線を使った電話会議サービスとの併用を検討するなどの対策が求められるでしょう。「Skype for Business」や「Microsoft Teams」はOffice アプリケーションのファイルが共有できる優れたコミュニケーションツールなので、画像や音声でのすり合わせが必要な部分でのみビデオ通信を利用するのも1つの方法です。ビデオ会議のみを目的として「Office 365 Business」の導入を検討している場合は、無償版の「Microsoft Teams」で使い勝手を確かめてみると良いでしょう。

「Skype for Business」や「Microsoft Teams」をスムーズに導入するためには、設定や利用方法などをマニュアル化したり研修を行ったりするなどの準備が欠かせません。人材不足が深刻化するなかシニアの労働者は貴重な戦力といえます。しかし、パソコンに苦手意識を持つ高齢者は少なくありません。若年層のなかにも「スマートフォンは使えるがパソコンが使えない」という人が増えています。「Skype for Business」や「Microsoft Teams」を効果的に利用するためには社員教育の徹底に注力する必要があるのです。ツールを活用できないメンバーがいると費用対効果が弱まる場合もあるでしょう。

まとめ

「Skype for Business」や「Microsoft Teams」を使う方法はいくつかあります。基本的に「Office 365 Business」のパッケージプランを新規で申し込む場合は「Microsoft Teams」を利用することになります。「Skype for Business」を単独で使うケースはごく限られてくるでしょう。

Office アプリケーションと連動させる必要がなく、ビデオ会議ができれば良いという場合なら、無償版の「Microsoft Teams」や月額540円相当のプラン「Office 365 Business Essentials」を選ぶのも良い方法です。Office アプリケーションと連動させたい場合は、月額1360円相当の「Office 365 Business Premium」を検討しましょう。

「Skype for Business」や「Microsoft Teams」を導入すれば、社内外のコミュニケーションがスムーズになります。自社に合ったプランを賢く利用して業務の円滑化を図りましょう。

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