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skypeで会議をおこなう場合にできることとできないこと

インターネットをはじめ、通信技術が発展するまでは、会議といえば会社の会議室などにメンバーが集まって行うのが当たり前でした。また、会議で使用していたのは紙の資料やスライドなどです。しかし、急速にさまざまな技術革新が進み、ビジネスではインターネットを利用するのが普通になっています。さらに、Skypeが誕生してからは離れた場所にいても、相手の顔を見ながら自由に会話ができるようになりました。そんなSkypeはプライベートではもちろん、ビジネスの場でも会議などで使われるようになっています。ただし、Skypeにもできることとできないことがあるため、導入するにはポイントを押さえておかなければなりません。そこで、Skypeを使って会議を行うにはどうすればいいのか、できることとできないことを中心に詳しく説明します。

簡易的な会議であればskypeでも問題なく対応できる

従来通話といえば電話回線を利用する方法が一般的でしたが、通信技術は多様化し、インターネット回線を利用して通話ができるようになりました。Skypeはインターネットを利用して通話をすることができるサービスで、マイクロソフトの「Office 365」には、法人向けのサービスとして「Skype for Business」があります。個人向けとして利用されることが多いSkypeと同様に、Skype for Businessでも音声やビデオ、Webによる会議がインターネットを通して開催できるのです。

Skype for Businessは無料で使えるSkypeと違って有料ではあるものの、ビジネスでの利用に適した機能が充実しています。Skypeでは同時に通話ができるは25人までですが、Skype for Businessでは250人まで通話することが可能です。そして、パソコや電話はもちろん、スマートフォンアプリにも対応しています。さらに、タブレットや会議室用機器など、多彩なデバイスに対応しているのもビジネスで使いやすいメリットでしょう。ワンクリックやワンタッチで簡単に会議に参加することもでき、簡易的な会議を行うのに利用するならば問題ありません。

ただ、インターネット上で会議を行うことに不安を感じるという企業もあるかもしれません。しかし、Skype for Businessでは、通信の暗号化にも対応しています。また、管理者側から通信制限を設けることができたり、アカウントの乗っ取りを防止する多要素認証に対応していたりなど、セキュリティを重視する企業にも安心のシステムです。

Skypeの利用で対応できること1:HD ビデオ会議

Skypeではテレビ電話のように、相手の姿を見ながら会議を行うことができます。しかし、個人ユーザーが単に相手の顔を見ながら話しができればいいというのとは違い、ビジネスとしてSkypeを使いながら会議をする場合、ただ見えればいいというわけにはいかないこともあるでしょう。たとえば、どんな会議を行うかによるものの、使う資料の中に写真や動画などさまざまな画像が含まれていることがあるからです。画像が重要なポイントを占める会議の場合、クリアに見えなければ、せっかくの視覚的資料も効果が半減してしまいます。

会議をスムーズに進め、参加する人がストレスなく画像を見られる環境であるためには、それなりの解像度が必要です。Skype for Businessでは、解像度1080pのビデオ画像をスムーズに組み込むことができます。各自が日常業務を行うときはもちろん、会議の参加者が共同作業を行うときでも自然な形で導入でき、ライブで最大6人まで同時に表示することが可能です。

Skypeの利用で対応できること2:コンテンツの共有

ビジネスでは日々さまざまなコンテンツを利用して仕事をし、会議ではプレゼンテーションも行います。Skypeなどが一般的になる前は、会議の参加者にあらかじめ資料を配布したり、会議室で投影するスライドを作成したりといった準備をするのが普通でした。しかし、マイクロソフト社がプレゼンテーションソフトのPowerPointを開発してからは、パソコンで作成したPowerPointをそのまま会議で使うことができるようになっています。

そして、Skypeを使ってインターネット上で行われる会議でもPowerPointを利用して会議を進めることができるのです。Skypeの会議アプリ(Skype for Business Web App)を利用すると、PowerPointをはじめとした、さまざまなコンテンツやアプリケーションを共有することができます。Skype会議で自分が発表者になれば、自分のパソコン上のプログラムや画面など、必要なところを選んで他の参加者にそのまま見せることができるということです。

そのため、従来の会議のようにPowerPointでプレゼンテーションを行うために機器を接続するような手間がかかりません。「画面を共有」や「プログラムを共有」など、パソコン上で操作をするだけで済み、参加者が内容をすぐに把握することができます。もちろん、PowerPoint以外のほかのコンテンツやアプリケーシも共有することができるため、離れた場所にいる会議のメンバーと共同で作業しながら仕事を進めることが可能です。

Skypeの利用で対応できること3:ストリーミング配信

Skype for Businessでは、「Skype 会議ブロードキャスト」という機能が備わっているのもポイントのひとつです。Skype for Businessでは通常250人まで参加して会議を行うことができます。そして、さらにSkype 会議ブロードキャストという機能を利用すれば、参加者を1万人にまで拡張することが可能です。ひとつのプロジェクトに関する会議を開催するだけならば、250人通話できればそれほど不自由することはないかもしれません。

ただ、大企業などの場合、社員全員が共有しておくべき内容を周知させるための全員参加の会議を開きたい、社内研修やWebセミナーなど行いたいという機会もあるでしょう。そのようなケースでは、Skype 会議ブロードキャストを使ったオンライン会議や研修が適しています。もちろん、セキュリティに配慮して、会議や研修などに参加できる対象を必要な範囲に絞ることが可能です。

Skype 会議ブロードキャストの大きな特徴のひとつはストリーミング配信ができるという点です。コンテンツは、高パフォーマンスが特徴で、自在にアプリケーシを構築したり管理したりできるMicrosoft Azureを使ってストリーミング配信ができます。ストリーミング配信されたコンテンツはリアルタイムで見られるだけではありません。後から見ることもできるため、会議や研修が行われる時間に参加できない人でも内容を確認し、共有することができるというのもメリットです。

さらに、Skype 会議ブロードキャストでは、Microsoft Pulse 投票アプリなど、視聴者が投票できる機能や視聴者と会話できる機能も追加することができます。そのため、一方的にコンテンツをアップするだけではなく、コンテンツを見た人の意見を簡単に聞き、ビジネスに活かすことも可能なのです。

Skypeでは対応が難しいこと1:高品質な通信の維持

Skype for Businessを使えば、インターネット環境を活かして遠隔地にいるスタッフも同じ場所にいるような感覚で会議を行うことができます。ビジネスシーンでは必須となっているPowerPointのようなアプリケーシも、会議の参加者と簡単に共有することも可能です。しかし、そんなSkypeも万能ではありません。会議をSkypeで開催するのに対応が難しいポイントのひとつが通信の品質の問題です。

実際にSkype for Businessを会議に利用してみると、通信の途中で声が聞こえづらくなったり、音声が途切れてしまったりすることがあります。小規模な会議ならば大きな問題が発生しないことがあるものの、参加者が多い場合や海外と通信する場合などは音声トラブルに見舞われるケースが多いのです。Skype for Businessは「VoIP」というネットワークを通じて音声通話を行っています。ネットワークを利用した通信では、電話回線による通信に比べると、どうしても通信品質が接続環境などに左右されやすいというのがデメリットなのです。

実際に会議の途中で音声が途切れてしまったり、相手の発言している内容が聞き取れなかったりすれば、会議の進行に影響を及ぼすこともあるでしょう。また、スムーズに会議ができなければ、参加者のストレスにもなりかねません。せっかくどこにいても会議に参加できるというメリットや、多彩なデバイスが使えるメリットがあったとしても、会議がきちんとできなければ良さを発揮できない可能性があります。

Skypeでは対応が難しいこと2:導入後の細かいサポート

新しいサービスを利用しようとするときは、使える状態に設定したり、使い方に慣れたりしなければなりません。いくら素晴らしいシステムを導入したとしても、適切に使いこなすことができなければメリットを発揮することはできないからです。社員が新しいシステムを駆使して日常の業務を滞りなく行えるようにするためには、ある程度設定や利用方法などをマニュアル化しておく必要があります。また、必要に応じて社員に対し、トレーニングを施さなければならないこともあるでしょう。

日々忙しく業務を遂行している社員にとっては、新しいシステムの使い方を覚えること自体が負担になることもあります。そのため、わかりにくいマニュアルを確認している時間があるならば、使わなくても構わないという雰囲気が出てくるかもしれません。準備をうまく整えておかないと、社内に浸透させることはできないのです。社員が問題なく使えるようにならなければ、せっかく導入しても結局は利用を中止したり、別のサービスに乗り換えたりしなければならなくなってしまいます。Skype for Businessは導入すること自体は簡単ですが、導入後の細かいサポートという点においてはそれほど充実しているとはいえない点がデメリットのひとつです。

Skypeでは対応が難しいこと3:部署ごとの請求管理

Skype for Businessはマイクロソフト社のツールやアプリなどを利用している企業にとって、利用を始めやすいシステムだといえるでしょう。特に、スタッフが1カ所だけではなく、さまざまな場所に点在している企業や部署にはメリットも大きいサービスです。ただ、大企業になると、社内に多彩な部署が存在し、部署ごとにSkype for Businessのサービスを利用するという状況が発生するところもあるでしょう。

使う部署が多くなればなるほど、どの部署でどのくらい使ったかという利用状況が把握しにくくなります。Skype for Businessは有料のサービスであるため、費用の支払いが必要です。しかし、請求管理の情報が増えることで、経理面の業務が難しくなるというのもデメリットです。利用した分の請求が部署ごとに分かれていれば、各部署で費用として計上しやすいでしょう。しかし、Skype for Businessでは個別の請求に対応していません。そのため、たとえばIT部門などひとつの部署でのみ一括で管理するとなると、管理を任される部署の業務の負担は大きくなってしまいます。

より安定的にビデオ会議をおこなうにはどうしたらいい?

ビデオ会議を業務に取り入れるメリットが大きい企業では、Skype for Businessを利用することでスムーズに業務を遂行できるメリットがあります。しかし、Skypeでは対応が難しいこともあるため、なにが必要なのかを見極めて利用するシステムやツールを選ぶことが大切です。Web会議に利用できるツールのなかには、電話回線を利用しているタイプもあります。通信のよさを望むのならば、電話回線を使ったツールやシステムを利用した方が安定的なビデオ会議ができるでしょう。

また、システムは導入したからといって、それですぐに使いこなせるというわけではありません。しかし、なかなか通常業務をこなしながら新しいシステムの導入に時間を割くことができない場合もあります。そのようなケースでは、手厚いサポート体制が整っているサービスを利用すると、社内でマニュアルを作成する負担を軽減できたり、導入後にきめ細やかな対応をしてもらったりすることが可能です。新しいシステムやツールの場合、会議の設定や進め方といった基本的な作業のほかにも、実際に導入してみると使い方のわからないことが出てきてもおかしくありません。疑問が出てきたときでも、すぐに対応してもらえれば安心です。

ビデオ会議のシステムやツールには、基本機能のほかにさまざまなサービスを追加できることもあります。どんな業務を主としているか、どんな会議を行うかは企業によって異なるでしょう。たとえ便利な機能であっても、使わない機能ならば付ける必要はありません。要は、自社にはどんな機能があれば便利なのか、有効的に活用できるのかを把握し、必要な追加のサービスを導入することが大切です。

まとめ

マイクロソフトの「Office 365」を導入していれば、Skypeを使って簡単にビデオ会議を始めることが可能です。Skype for Businessでは250人までつなげることができるほか、HDビデオ会議やコンテンツの共有、ストリーミング配信も可能など、簡単な会議なら問題なくできるでしょう。しかし、通信状態や細かいサポート面での不安、部署ごとの請求に対応していないなど、ビジネスシーンでSkypeを利用する場合は難しいこともあります。企業によってはSkypeで十分というところもあるかもしれません。ただ、本格的にビデオ会議を取り入れるというのであれば、効率よく会議を行うのに必要な機能はなにか、どのような機能があれば便利なのかなど、自社に合ったサービスの導入を検討してみましょう。

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