skypeの種類とセキュリティ内容について徹底解説!
企業によっては、これからコミュニケーションツールの拡大としてskypeの導入を検討しているところもあるでしょう。しかし、skypeを使用したことがない場合は、セキュリティ対策面でも安心して使えるのか、心配している経営者の方もいるかもしれません。そのような人たちに向けて、ここではskype for businessとskypeの違いは何か、セキュリティ面での強化ポイントなどを紹介していきます。そのほかにも、skypeとskype for businessはそれぞれどのようなものなのか、といった基礎知識に加えて、導入することのメリットやデメリットも紹介します。skypeのことを詳しくは知らないけれど使ってみたいという人は、この記事を読んでskypeについての知識を身に付け、自分の企業にとって利用する価値があるのかを検討してください。
そもそもskypeとは?便利な音声やビデオ機能のサービス
そもそもskypeとは、Microsoft社による音声通信サービスのことを指しています。P2Pというコンピューターの、通信方式の仕組みを使って開発されました。また、インターネットとパソコンやスマートフォンを利用することで、通話やインスタントメッセージ、いわゆるチャットができます。さらに、音声の通話だけではなく、設定をすればビデオ通話の利用できるのも特徴といえるでしょう。skypeというのは、実は「sky peer-to-peer」を略した呼び方なのです。もともとは、「skyper」と略される予定だったものの、ドメインを取得する関係上、「skype」になったといわれています。
skypeは、ルクセンブルクにあるスカイプ・テクノロジーズ社という企業が始めに開発を手掛けていたものの、買収が繰り返しおこなわれ、2011年にMicrosoft社によって買収がおこなわれ、そこからskypeのサービスはMicrosoft社から提供されるようになったのです。そのため、マイクロソフトアカウントでも利用ができるようになり、より多くの人に利用してもらえるサービスとなりました。
skypeのメリットは?無料で世界中の人と話せる機能がある
skypeのメリットとしては、まず無料で利用することができるという点が挙げられます。固定電話や携帯電話への通話など、一部のサービスは有料になってしまうのですが、そのような一部の有料サービスを除いては、インターネットを利用できる環境であれば誰でも無料で利用することが可能なのです。そのため、skypeのユーザー同士であれば世界中どこにいても無制限で利用することができます。パソコンやスマートフォンなど、使っている端末に無料ソフトをダウンロードやインストールするだけで利用を開始することが可能なので、導入にも費用がかからないのも魅力的です。
また、ファイル容量制限なしのファイル送信機能も搭載されているので、文書ファイルや写真などの、さまざまなファイルを簡単に相手に送ることができます。さらに、Windowsだけでなく、MacやAndroid、iPhoneなどのいくつもの端末に対応しているため、1つのアカウントで異なる端末からサインインすることが可能になっています。インターネットにつなぐことができれば、環境に左右されることなくサービスを利用できます。このほかにも、デジタル認証でセキュリティを強化しているという点もメリットといえます。
skypeではすべてのユーザーにデジタル認証というものが発行されています。デジタル認証とは、ユーザーの身元を確認できる電子信任状のことを指し、どこから接続しても、このデジタル認証があるおかげで自分の身元を証明できるのです。この機能があることにより、通信の盗聴やフィッシング詐欺などの、インターネット上のリスクを回避することができます。
セキュリティに配慮しながらskypeを活用しよう!
skypeを使うことで、世界中の通話が可能な国との国際通話が格安で利用できます。ユーザー以外の固定電話や携帯電話に電話をかける場合、有料サービスとなってしまいますが、それでもskypeを利用すると通話料を節約することができるのです。中でも国際通話をする時にはskypeを利用するとお得になるといわれています。国際電話カードを使って固定電話で中国にいる人と話をする際には、20分で約440円かかってしまうのに対し、skypeのサービスを利用した場合には約60円しかかからず、大きな差が出るのです。
しかし、skypeでのアクセスが禁止されている国や地域もあるため、すべての国の電話番号で利用可能であるというわけではないので気を付けて下さい。また、企業内での通話料金も節約できます。一般的な電話機を使う場合に比べて設備投資も少なく、低額での利用が可能になるでしょう。ちなみに、グループ通話機能では最大25人まで、グループビデオ通話機能では最大10人まで同時に参加することができるので、離れた場所にいても無料で会議をおこなうことも可能です。しかし、skypeを利用した通話やビデオ通話で社内会議などをおこなう場合は、情報漏えいのリスクがあるため、重要な内容を話すことは避けた方が良いでしょう。
skypeのデメリットや注意点は?セキュリティのリスク
便利なサービスとして知られるskypeですが、個人の利用者が多いため、ハッカー攻撃やスパムなどの標的にされるリスクもあるというデメリットも存在しています。skypeの技術情報は公開されていないため、本当に安全ということができるのかという点で疑問が残っているのです。通信相手以外のパソコン上にデータが流れている可能性や、ファイルの保存先などがよく分からないという問題もあります。スパム攻撃に関しては、チャットスパムや音声スパムといったスパム攻撃が発生することもあり、知らない外国人から突然電話が来たという経験がある方もいるようです。世界中の無料ユーザーから利用者の検索ができる仕組みになっているので、このような問題が起きてしまうのでしょう。
スパイウェアなどに感染し、企業の情報が漏洩するという危険性も含まれているので、セキュリティ面でのリスクを考慮し、skypeを導入しない企業も多くあります。また、システム障害やトラブルが起こる可能性も考えられます。しかし、無料で提供されているサービスであるがゆえに原因解明がはっきりしない場合や、復旧が遅れてしまうことがあっても、あまり文句がいえないため、結果的に利用者が困るというデメリットが存在するのです。このほかにも、インターネットが通じない場所での通信はおこなえないことや、端末のスペックに応じて通話の品質が左右されてしまうといった懸念もあります。
skypeのセキュリティを強化するには?パスワードの工夫
skypeのセキュリティを強化するには、まず、パスワードの工夫をすることが必要です。簡単には分からないような、強固なパスワードを使うようにしましょう。大文字や小文字、記号を組み合わせて作るのも効果があります。また、単語ではなく、文章形式にしても良いかもしれません。さらに、自分の誕生日や電話番号など、推測されてしまいそうなものをパスワードとして使用するのはよくないです。特定される可能性のある文字や数字は使用しない方がセキュリティ度合いは高くなります。このほかにも、パスワードを作成する時には特殊文字も使用できるので、そのような文字を含めるのもおすすめです。
なお、同じパスワードをずっと使い続けるのでなく、定期的な変更も有効です。パスワードは文字・数字・記号を組み合わせて作ることができますが、長すぎると自分でも覚えきれないという問題を起こしてしまう可能性があるので気を付けて下さい。ちなみに、skypeを最新のバージョンにしておくことも重要です。脆弱性を排除するためにも、skypeから求められるアップデートはおこなって下さい。セキュリティアップデートのリリースに関するメッセージが送られてくることがあるようですが、それはスパムメッセージである可能性が高いので惑わされないようにしましょう。
skype for businessとは?法人向けのサービス
skype for businessとは、マイクロソフト社が提供する法人向けの「Office 365」に含まれているサービスのことを指しています。そのため、Office 365にあるアプリケーションと連携させて利用することもできるので、Office 365を使用しているという企業は、使いやすいかもしれません。ちなみに、skype for businessは、「Office 365」のBusiness Premiumプランに含まれているほか、単体でも月額で契約することができます。skype for business を利用することにより、skypeと同じように簡単な操作でオンラインでの会議をおこなうことが可能です。複数人で音声チャットやビデオ会議ができるほか、あらかじめ発行されているURLをクリックするだけでビデオ会議に参加できるという便利な機能もあります。さらに、skype for businessにはスマートフォンアプリもあるので、手軽に使うことができるのです。
skype for businessとskypeの違いは?
skype for businessとskypeの違いとしては、skypeが個人向け無料サービスであるのに対し、skype for businessは法人向け有料サービスであるという点が挙げられます。無料か有料か、個人向けか法人向けかによって利用できるサービスの違いがいくつかありますが、まずは、同時に音声チャットやビデオ通話など、やり取りをおこなうことができる人数の差があるのです。skypeは25人まで利用できますが、skype for businessでは最大で250人まで利用可能になっています。
さらに、skype for businessは高画質で、コンテンツの共有ができるだけでなく、他社のマイクやカメラなどにも対応できる点がskypeとの差になるでしょう。これにより、人数の多い会議でもスムーズに対応することができ、あらゆるデバイスとの連携もできるのでwebコミュニケーションが取りやすくなるという利点があります。このほかにも、skype for businessは、暗号化や利用制限などのセキュリティ面が充実しているのが特徴です。高いセキュリティ対策を採用しているので、事業規模が大きい会社などでの利用も安心しておこなえるのです。
skype for businessのメリットを紹介!
skype for businessのメリットとしては、リモートワーク導入後に減りやすい社内のコミュニケーション対策になるという点を挙げることができます。リモートワークを導入することで便利になるのは良いけれど、社内でのコミュニケーションが少なくなってしまうのではないかと気にしている方もいるかもしれませんが、skype for businessを導入することでログイン状態をステータス表示にすることができます。そのため、他部署にいる社員であっても在籍しているかどうかを簡単に判別することができるのです。また、ステータス表示が「オンライン」であればすぐに通話可能、「退席中」であればチャットでメッセージを入れておくといったように、相手の状況に応じて対応を変えることができます。
さらに、skype for businessではIPネットワークという、災害時でも発信規制を受けることがないものを利用しているので、万が一の事態が起きた際の連絡手段としても使うことができるのです。また、skype for businessを使ってオンライン会議をおこなえば、同じ場所に全員が集まらなくても話し合いをすることが可能です。そのため、会議に出席するためだけにしていた移動やそれに伴うコストも削減することができます。社員も無駄な時間を省くことができ、効率的な働き方ができるようになるのです。
安心のセキュリティ!skype for business
skype for businessはセキュリティが強化されているので安心して利用できます。また、経営者が社員のアカウントを一括管理できるので、制限や許可が自由になります。外部のskype for Businessやskypeとの通信をユーザーがおこなうかどうかという選択も経営者が設定することができるので、経営者が知らない間に外部との通信をおこなっていたという問題が起きる心配もありません。また、チャットやファイルなどの通信内容はすべて暗号化し、情報漏えいリスクが軽減されているという点も評価できるでしょう。さらに、多要素認証を導入していることで、アカウントの乗っ取りを防止し、セキュリティが強化されています。
リモートワークの対策にskype for business
リモートワーク導入後の対策にはskype for businessを利用するのが効果的ですが、そのほかの対策で分からないことがあればリモートワーク情報サイトがあるので検索してみましょう。また、ツールの活用方法が分からない場合や、具体的な利用法を知りたいときは、専門家に相談するのがおすすめです。skype for businessについて詳しい知識を持っている人に相談すれば、より良い使い方を知ることができるかもしれません。
まとめ
skypeには、個人向けであり、無料で使うことができるskypeと、法人向けで有料サービスとなるskype for businessがありますが、企業はskypeよりも企業に特化したツールであるskype for businessの方がセキュリティ面でも安心して使用できるでしょう。また、リモートワークを導入することによって心配されることが多い、社内でのコミュニケーションの低下に関しても、skype for businessを導入することで相手の在籍状況を確認したり、柔軟なコミュニケーションをとったりできるので、改善される可能性が高くなります。リモートワークを取り入れようとしている企業はぜひ、リモートワーク導入に伴いskype for businessの利用も検討してみて下さい。企業にとって大きな課題であるコスト削減と作業の効率化の実現を期待することができます。