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在宅勤務でも事務職の正社員になれる?どんな仕事がある?

「在宅勤務で働きたいけれど、正社員にはなれないだろう」と諦めていませんか。在宅勤務というと、フリーランスや個人事業主など、限られた人にしかできないというイメージがある人も多いのではないでしょうか。従来は、仕事というと「会社へ出勤するもの」という概念しかありませんでした。しかし、ITの進化や政府による働き方改革への取り組みに伴い、自由度の高い働き方を導入することで労働環境を改善し、新しい価値観による勤務体系を実現しようという動きが拡大しています。

働き方の多様化だけでなく、災害時のリスクを分散するという意味でも在宅勤務は普及しつつあり、住友林業やパナソニック、トヨタ自動車などの大手企業でも在宅勤務が導入されています。企業側の考えが柔軟になったという背景から、在宅勤務でもこれまでのようなフリーランスや個人事業主としてではなく、正社員で勤務することが可能になりつつあるのです。この記事では、在宅勤務の仕事の中でも、特に人気の高い事務系の正社員の仕事についてどんなパターンがあるのか、詳しく紹介します。

在宅勤務の正社員は企業にとってこんなメリットがある!

在宅勤務者を正社員で雇うことについて、企業側にはどんなメリットがあるのでしょうか。まず挙げられるのは、他社で正社員として働いていた、スキルの高い人からの応募がある可能性が高いということです。在宅勤務を希望している人の中には、専門知識や豊富な勤務経験がありながら、育児や介護などでやむをえず退職した人が多くいます。企業として多様な働き方を提案することで、通常勤務を困難とする優秀な人材を確保できる可能性が高まるでしょう。正社員として、より一層の責任感と高いモチベーションを持って働いてくれるだけでなく、他社の知見やノウハウが自社に蓄積されるというメリットもあるでしょう。

在宅勤務の正社員になるメリット

正社員として在宅勤務で働くメリットには、さまざまなものがあります。中でも最も大きいのは、収入や仕事量が不安定になることもあるフリーランスや個人事業主と異なり、正社員であれば長期的に安定して働けるということです。昇給や昇格があり、土日が確保されやすいのでプライベートを充実させることができるほか、有給があるのも正社員の魅力です。また、正社員として働くことで、自身のスキルアップやキャリアアップにつなげることができます。さらに、子育て中や介護などで長時間の外出が難しい場合でも、在宅勤務なら両立しやすいのも大きなメリットです。

仕事パターン1.営業事務

在宅勤務で働く正社員の仕事の中で、特に人気の高い事務系の仕事には、さまざまな種類のものがあります。中でも営業事務は、営業活動を行う企業にとって欠かすことのできない、需要の高いポジションです。営業事務は、営業部門や営業スタッフのサポート全般を行います。営業スタッフは社外にいることが多く、取引先を回って商品を紹介し、会社が扱う商品のアピールを行います。営業事務は営業スタッフが安心して営業活動に注力できるよう、秘書業務や事務処理などのアシスタントを行うのが主な仕事内容です。

具体的には、電話対応や顧客リストの作成、顧客フォローや請求書処理など、営業活動に必要となる事務処理を行います。また、案件のスケジュール管理やプレゼン資料の作成、会議資料の準備など、秘書的な役割を求められることもあります。SNSの更新やDM・メルマガ作成など、対外的に情報発信を行うこともあるでしょう。営業事務には与えられた作業を黙々とこなしていくのではなく、営業スタッフや取引先とコミュニケーションをとりながら仕事を進めていく能力が求められます。そのため、パソコンスキルだけでなく、ビジネスマナーやコミュニケーション能力も必要となるでしょう。営業事務の仕事に就くには、営業職の経験や商社での勤務経験があると有利になります。また、簿記の資格を取得しておくのもおすすめです。「コミュニケーションをとりながら人をサポートすることが好き」という人に向いているといえるでしょう。

仕事パターン2.秘書業務

秘書は、経営者などのサポート役として、庶務全般の管理を行う仕事です。会社経営者や役員など企業のトップと呼ばれる人々は、社内で重要な役割を担うだけでなく、外部対応や接待も行うなど、多忙な日々を送っています。そのため、秘書には上司の右腕となり、スケジュール調整や外部との連絡など、さまざまな仕事がスムーズに進むようにサポート役として活躍することが求められるのです。

秘書の仕事内容は多岐にわたり、業界によっても異なりますが、具体的な仕事としては電話応対やメールチェック、来客対応や文書の作成、問い合わせへの対応などがあります。会議などのスケジュールを社内外の担当者とやり取りしながら調整したり、貸会議室の調査や予約を行ったりすることもあります。航空券の手配やホテルの予約など、出張の手配をするのも秘書の仕事です。慶弔関連の準備や代理出席、お中元の手配など、交際業務に関わる仕事も多くあります。

秘書の仕事に就くには、秘書業務の経験や秘書検定の資格、語学力を身につけていると有利になります。秘書の仕事ではパソコンで文章を作成したり情報を収集したりすることが多くあるため、パソコンを問題なく使えることも重要です。さらに、大切なお客様に失礼のないよう、高いレベルのビジネスマナーも求められるでしょう。社内の多くの部署や社員と関わる可能性があるため、組織全体のことを知っておくことも重要です。秘書の仕事は細かいものが多く仕事内容が多岐にわたりますが、サポートする上司や会社によって、仕事の進め方は異なります。秘書業務には決まった仕事のやり方がないため、上司の望んでいることをしっかりと見極め、柔軟に業務を進めていくことが大切です。

仕事パターン3.人事業務

人事業務は新卒、中途などスタッフの採用や育成、評価報酬制度の企画および構築や運用などを行う仕事です。人事というと採用業務が思い浮かぶかもしれませんが、人事業務として行うのはそれだけではありません。人事の仕事の目的は「人材による組織の発展」であり、目的を果たすために優秀な人材を採用することや、働きやすい仕組みづくりを行うのが仕事になります。なお、企業によっては、人事業務を総務部などの管理部門が行うケースもあるでしょう。

採用業務では、必要な人材を採用するため、さまざまな採用活動を行います。ハローワークだけでなくSNSを活用したり、独自の採用イベントを行ったりする会社もあるでしょう。研修関連の業務では、人材の教育や研修を行うため、研修内容の立案やコーディネートなどを行います。研修に関わる業務の全てを人事のみで行うのではなく、スキルアップ講座など、一部を外部委託するケースもあるでしょう。評価関連業務では、社員のモチベーションを高めるための目標管理制度や評価制度、成果を社員に還元するための報酬制度などの構築を行います。評価報酬制度には、公平性や透明性だけでなく、評価と報酬が関連するような仕組みづくりを行うことが求められます。また、社員が安心して勤務できるように、社会保険の手続きや勤怠管理、福利厚生業務などの労務関連の仕事を行うのも、人事の大切な仕事です。

中小企業や零細企業などの小規模な企業の場合は、採用から労務関連まで人事に関わるすべての業務を1名で行い、経理や広報なども兼任することがあります。反対に、規模の大きな企業では、人材の育成に関しても幹部対象と中堅対象、若手対象など、担当が細分化されているケースがあるでしょう。人事業務に就くには、一般企業などでの人事業務の経験があると有利になります。また、社会保険労務士やキャリアコンサルタントなどの資格を生かすこともできるでしょう。

仕事パターン4.WEBメディア企画運営業務

WEBメディア企画運営業務は、自社サイトやSNSなど各種WEBメディアの更新や運営、管理を行う仕事です。WEBメディアに掲載する記事の企画立案や構成、外部スタッフへの発注作業もあるでしょう。また、請求書の発行や、電話、メールでの顧客対応など、事務作業をすることもあります。WEBメディアの企画運営業務に就くには、ITに関する知識があると有利になります。WEBデザイナーとしての業務経験や、WEBプログラミングや上級以上のパソコンスキルがあるとよいでしょう。

仕事パターン5.貿易事務

貿易事務とは、商社やメーカーなどで行われる、輸出入に関わる事務業務のことを指します。貿易事務は一般事務や営業事務に比べて専門性が高いのが特徴で、実務を主体的に動かす能力が求められるでしょう。貿易事務の仕事では、通関書類の作成や船会社とのやりとり、税関検査対応などを行います。中でもメインとなるのは、貿易書類の作成です。海外とのやりとりで発生するリスクを最小限に抑えてスムーズな取引を行うために、多くの書類作成や手続きを行う必要があるのです。

貿易事務で扱う書類には、インボイスやパッキングリスト、貨物の引き渡しの際に必要となる船荷証券や為替手形など、さまざまな種類のものがあります。これらを正確に作成して送付するために、貿易事務の担当者には貿易に関わる専門知識や語学力が必須となります。また、書類作成だけでなく出荷や輸送通関などの手配をしたり、品物を確実に届けるため、在庫チェックや納入管理をしたりすることもあるでしょう。貿易事務として働くには、物流会社や部署での勤務経験があると有利です。外国語で書かれた書類を理解したり、作成したりできる程度の語学力も必要です。

仕事パターン6.コールセンター

コールセンター業務とは、電話やメール、チャットツールを使用してインバウンド受注を行ったり、顧客からの問合せに対応したりする業務のことを指します。受信業務だけでなく、こちらから発信してアウトバウンド営業を行うものもあるでしょう。また、顧客とやりとりした内容を正確に記録するため、応対内容などのデータ入力を行うこともあります。コールセンター業務に就くには、コールセンターやお客相談室などでの勤務経験など、コミュニケーションを行う部署での業務経験があると有利です。また、語学力やIT、エンジニアリングなどに関する専門知識もあるとよいでしょう。

仕事パターン7.翻訳

外国語の文章を日本語にしたり、日本語の文章を外国語に訳したりする仕事です。翻訳の仕事は、高い語学力と専門知識を活かし、日本と海外との橋渡し役になれるとして人気があります。翻訳の仕事は書籍や小説などを翻訳する文芸翻訳や、映画やドラマを翻訳して字幕を作る映像翻訳、ビジネス用のマニュアルや契約書などを翻訳する実務翻訳に分けることができます。中でも需要が高いのが実務翻訳で、語学力だけでなく医療や金融、ITなど、高度な専門知識が必要となるでしょう。翻訳の仕事に就くには、外資系などで語学を使って仕事をしていた経験があると有利になります。TOEICのハイスコアや英語検定1級など、語学力を示す資格もあると良いでしょう。

仕事パターン8.ライター

ライターとは、取材を行ったり資料を収集したりして、雑誌や書籍、Webなどに掲載する記事を書く仕事のことを指します。編集者から指示を受けて執筆することが多く、媒体の特性に合わせてさまざまな記事を執筆する能力が求められます。場合によっては、ライティングだけでなく記事の企画や編集などを行うケースもあるでしょう。ライターの仕事に就くには、出版社や企業での広報業務など、公的なライティングに携わっていた経験があるとよいでしょう。また、ウェブ実務士などの資格もライター業務に活かすことができます。

正社員の仕事を受ける際に確認しておきたいこと

在宅勤務で事務職の正社員の仕事を受ける際には、雇用条件をしっかりと確認しておくことが大切です。特に正社員の場合、月または週に数日の出社が必要となる場合もありますので、出社の有無や頻度は必ず確認しておきましょう。情報の共有方法も、確認しておきたいことの1つです。ネット上でツールを使用して情報共有をすることが多いですが、場合によっては、本社に出社して打ち合わせを行うケースもあるでしょう。また、正社員の前に契約社員としての試用期間などがないかどうか、フォロー体制や有給休暇などの福利厚生についても確認しておきましょう。

まとめ

在宅勤務の正社員は、企業にとっても働く側にとってもメリットが多く、仕事の幅も広がっています。企業側にとっては優秀な人材を確保しやすいというメリットがあり、他社のノウハウを蓄積することもできます。働く側にとっては安定して長期で働くことができ、育児や介護などと両立しやすいという魅力があります。在宅勤務で働くことのできる正社員の事務の仕事には、営業事務や秘書業務、貿易事務や翻訳などの仕事があります。正社員の仕事を受ける際には、出社の有無や頻度、情報の共有方法などについて、事前に確認しておくことが大切です。通勤の範囲内に求めるような正社員の仕事がない場合は、在宅勤務も視野に入れてみるとよいでしょう。

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