リモートワーク部TOPリモートワークの基本知識リモートワークで募集するプログラマに必要なスキルは何か?

リモートワークで募集するプログラマに必要なスキルは何か?

企業を経営する上で重要な資源となるのが人材です。しかし、人材育成に掛ける時間や費用が捻出できず、スキルを持った人材はなかなか見つからず、困っている経営者の方も多いのではないでしょうか。人材確保に四苦八苦するのは、中小企業経営者の常なのかもしれません。

必要なスキルを持った人材を派遣社員で補うことも可能ですが、都心部では容易な派遣社員の確保が地方都市だと難しいといった状況もあります。先々のことを考えると、可能な限り人材不足は雇用で解消したいのではないでしょうか。地方都市での求人であれば、リモートワークでの募集も人材不足解消には有効な手段です。専門スキルが必要となる分、地方都市での雇用が難しいプログラマなども、リモートワークが可能です。しかし、プログラマは誰でもリモートワークでできるというわけではありません。ここでは、リモートワークのプログラマに向いている人材や必要スキルについて解説します。

プログラマ自体に向いているかどうかの判断材料は何か?

リモートワークだと、仕事の進捗状況やスケジュールをある程度自己管理してもらう必要があります。そういった点をしっかり任せられるかどうかを判断するために、選考時には基本的な性格を見るようにしましょう。それでは、リモートワークであることを加味した上で、プログラマに向いているのはどういった人材なのでしょうか。

まず基本的なところとしては、集中力があるということです。集中力は、プログラマという職業自体にも、リモートワークという働き方にも必要な要素。プログラマはパソコンに向かってコードを書くことがメインの仕事です。目の前の画面に集中することができなければ、効率良く仕事を進めることができません。そして、自宅などで仕事をするリモートワークの場合、仕事以外にも気に掛かることや外部からの刺激があることでしょう。それらにいちいち気を取られていては作業効率は落ちる一方です。

パソコンに向かってコードを書くという仕事は、考えているよりも想像力を必要とします。このコードでどういった動作を実行させることができるのか、結果を想像する力はプログラマにとって大切な資質です。また、思い通りに動作しなかったりエラーが出たりした場合の原因追及にも想像力が役立つことでしょう。プログラミングには明確なルールと規則があります。何が原因となってエラーとなるのかを論理的に考える思考力や、規則やルールを変に捻じ曲げることなく素直に従える姿勢もプログラマに向く要素です。プログラムにエラーはつきもの。柔軟性を発揮して、妥協せずに徹底的にエラーを潰すこともプログラマの仕事です。そして、IT業界では次々と新しい技術が生まれています。新技術に関する情報感度を高めておくこと、好奇心を忘れないことができるプログラマは、これからも人材としてどんどん成長してくれるでしょう。

意外に思われるかもしれませんが、プログラマに向くのは体力のある人です。人手不足が続くIT業界の一端を担うプログラマの作業量は増加傾向にあり、繁忙期や納期間際には残業が続くことがあるかもしれません。どのような状況でも仕事に集中するためには、長時間の仕事を続けられる十分な体力があることが重要です。同様に、残業にならないように自分で工夫する姿勢もチェックしておきたいポイント。残業しないために業務の効率化を図るという考え方は、プログラミングに共通するところがあるプログラマ向きの考え方です。プログラマは一人で黙々と仕事をすることが多いかもしれませんが、その業務内容は多くの人に影響を与えます。プログラミングだけで完結する仕事はありません。少なくとも、そのプログラムを使用する誰かがいるわけです。企業の中で仕事をする以上、協調性があることも重要視しておきましょう。

これまでに挙げた条件に反している人は、プログラマにはあまり向いていないと言えるでしょう。新たな技術を学習する気も、仕事に対して創意工夫して改善する気もない人材は、プログラマでなくともあまり雇いたいとは思わないかもしれません。細かな作業が苦手なタイプや、人と話さない環境が苦手だという人も、プログラマとして仕事をするのは難しいでしょう。

プログラマとしてのスキル1:最低限のプログラム言語が使える

プログラマとして雇用する際には、最低限のプログラム言語が使えることが必須です。業務としての経験は問わなくとも、最低限の言語を習得していて使いこなせることは募集の際の絶対条件にしておきましょう。とは言え、プログラミング言語はさまざまなものがあり、その数は200を超えるといわれています。もちろん、そのすべてのプログラミング言語を習得している必要はありません。また、プログラマではない雇用主がプログラム言語をよく知らないこともあるでしょう。作成するものによってどの言語が向いているのか判断することもプログラマには必要なスキル。何を作成、開発するのかを伝えて、それが可能かどうかを確かめるようにすれば問題ありません。

さまざまな種類があるプログラミング言語、そのうちのいくつかを紹介します。プログラマ雇用の際の選考にしてみてください。
プログラミングの基本言語とされているのが「C言語」。さまざまなアプリを開発できる、歴史が長く汎用性の高い言語です。そして、マイクロソフトがC言語をベースに開発したのが「C#(シーシャープ)」。WindowsやiOSのアプリ開発によく使われます。
「Swift(スウィフト)」はApple社が開発したプログラミング言語。iPhoneやiPadといったApple製品端末向けのアプリ開発に使われます。対して、Androidのアプリ開発には「Scala(スカラ)」。その他にも、Webアプリケーションや業務システムの開発に使用されています。

webアプリケーション、ゲーム開発に使われる「JavaScript(ジャバスクリプト)」は、ウェブページ制作に欠かせないプログラム言語です。webサイトに関連する業務が多い場合は、使えるかどうかを確認しておいた方が良いでしょう。「PHP」もweb系であれば使えた方が良いプログラム言語です。Webアプリケーション開発の現場では主流のプログラムで、サイト構築に利用されることの多い「WordPress」もPHPが使用されています。
「Python(パイソン)」はコードがシンプルで使いやすい汎用性の高いオールマイティな言語。IoTやアプリ開発、統計やデータ分析に使用可能です。
初心者でも学びやすい「Ruby(ルビー)」は日本人が開発したプログラム言語です。汎用性が高く、開発者が日本人なので日本語でも解説や資料が多くあるのも嬉しいポイント。

プログラマに任せたい仕事内容によって、適したプログラミング言語も変わるでしょう。それぞれのプログラミング言語に対して、なんとなくのイメージを持っておくと、自社に適したプログラマかどうかの判断がしやすくなります。

プログラマとしてのスキル2:企業勤務経験を持っている

プログラミング言語という直接業務に関わるスキルの他、企業勤務経験があることもプログラマに望ましい条件です。企業で働くことは組織の一員となるということ。プログラマとしてのスキルはもちろん必要ですが、どれだけのスキルがあってもプログラマ一人で仕事が完結することはありません。そこで重要となるのが、企業勤務経験の有無。組織の一員として組織の中で働くことが身に付いているかどうかです。

会社組織には規律やルールがあります。何かしらのトラブルがあった際に、自分で対処法や解決策を考えるのは大切なことです。しかし、実行に移すためには上司の決裁が必要なこともあります。業務の方向性など、個人レベルでは判断がつかないこともあるでしょう。そういった企業の指示系統を無視して勝手に自己判断してしまうことには大きな問題があります。企業勤務経験があれば、組織の規律やルールを守ることを理解できているでしょう。そして、業務の指示や意図を正しく判断できるだけのスキルがあると判断できます。また、フルリモートで雇用する場合、仕事の開始や終了時には報告が欲しいものです。企業勤務経験があれば、指示しなくともそれを当たり前の義務だと考えることができるでしょう。

企業勤務経験はあれば望ましいスキルですが、そこにこだわり過ぎる必要はありません。プログラマとしての適性や使用可能なプログラム言語といった本質を重要視しましょう。

経験があると好ましいスキル1:Slerとしての経験がある

「Sler(エスアイアー/エスアイヤー)」はシステムインテグレーションを行う業者のことで、システムインテグレーター(System Integrator)と呼ばれることもあります。システムインテグレーションとは、官公庁やIT企業以外のITシステムの一連の業務を請け負うこと。どのようなシステムが必要なのかというコンサルティングから始まり、設計、開発、運用、必要なハードウェアの選定まで、システムに関わること全てを請け負います。Sler企業は、メーカー系、ユーザー系、独立系の3種類に分類できます。開発よりも運用といったように、業務のメインとなる部分は系統によって異なりますが、ITシステムの一連の業務に関わることは同じです。

つまり、Slerとしての経験があるということは、ITシステムの一連の業務に対して経験や知識があるということです。どの工程に対してもスキルが期待でき、その都度ベストな自己判断ができると考えて良いでしょう。上流工程と下流工程では違ったスキルが必要となるため、一連の流れを理解しているプログラマには安心して業務を任せられるでしょう。

経験があると好ましいスキル2:フリーランスとしての活躍経験

企業勤務経験と相反するようですが、フリーランスとしての経験もあると好ましいスキルです。フリーランスとしての経験は、プログラマとしてというよりも、リモートワーク社員として望ましいスキル。フリーランスは、仕事内容やスケジュールなどを全て自分決めることができる代わりに、全ての責任を自分自身で負うことになります。一定期間のフリーランス経験があれば、それはその期間中に体調やスケジュール、仕事内容などをしっかり自己管理できていたということに他なりません。仕事に置いて自分をきちんと律することができるというのは、リモートワーク社員にとって必要不可欠なスキルだといえるでしょう。

フリーランスのプログラマは、雇用関係になくとも、下請けとして企業の中で仕事していることも多々あります。フリーランス期間にどのような業務経験があるのか、選考の際にしっかり確認しましょう。

プログラマの報酬相場は?雇用条件で考えておきたいこと

雇用の際に、条件や報酬をきちんと定めることはとても重要です。まずはプログラマの報酬相場を知っておきましょう。
厚生労働省の「賃金構造基本統計調査」から算出したプログラマの平均年収は、2016年で414万6000円です。年齢別に見ると、20代後半389万円、30代後半455万4000円、40代後半515万8000円程度となっています。年収のピークは50代後半の540.3万円。もちろん、これは平均値であって、実際にはスキルや勤務先企業によって金額に幅が出てきます。使えるプログラム言語によっても年収には差があり「Python」や「Perl」が高めの傾向にあります。主流となるプログラミング言語は変化するため、複数のプログラム言語を扱えると年収にも反映されるでしょう。

リモートワークで雇用する場合、勤務時間の全てを自宅などで仕事を行うフルリモートにするのか、一部の時間だけという制限を設けるのかどうかを最初に考えましょう。制限を設ける場合には、どういった条件にするのか細かく規定する必要があります。1週間のうち何日まで、何時間までと制限する決め方が多いようですが、他社にならうよりも自社の状況に合わせたルールを考える方が良いでしょう。プログラマの居住地と企業所在地が遠い場合には、フルリモートにする方が効率的です。

年齢やスキルをどこまで求めるか、そしてそれらが関係する報酬をどのように決めていくかも、前もってしっかり考えておく必要があります。業務内容や他の人材がいるかどうかなど、その時々の状況によってプログラマに求める条件が変わるかもしれません。平均年収と自社の状況を合わせて、適正と思われる報酬額を定めましょう。

リモートワークで雇用する際も労働法の順守は必須条件

人材雇用の際には、労働法を忘れてはいけません。それはリモートワークでも同じことです。
労働法において、1日8時間、1週間40時間を超えて労働させてはならないと定められています。そして、労働時間が6時間を超える場合は45分以上、8時間を超える場合は1時間以上の休憩を与えなければなりません。休日は、少なくとも毎週1日か、4週間を通じて4日以上が必要です。企業勤務の雇用者に対しては、勤務時間や出勤日の管理は容易なことです。しかし、リモートワーク社員に対しては、目の行き届かない部分があるでしょう。

例えば、金曜日の夕方に「月曜の朝まで」という期限で仕事を依頼した場合、それは休日勤務を強制したのと同じこと。リモートワーク社員に対しても、労働法を遵守することは基本です。仕事の進捗状況によっては、リモートワーク社員が自主的に休日や深夜労働をすることがあるかもしれません。それが労働法で定められている範囲を超える場合は、適度な休憩や休日を取るように指示することも大切です。

まとめ

プログラマをリモートワークで雇用する場合、必要なスキルと、あれば望ましいスキルがあります。雇用を検討する際には、スキルや本人の資質がリモートワークのプログラマ向きかを見て総合的に判断しましょう。

大切なのは、どこまで求めるかを決めておくことです。任せたい業務や共に仕事をするメンバーなど、まず自社の状況からプログラマに求める範囲を定めます。そこからフルリモートにするかどうかを決めましょう。条件面が決まったら、どのような人材が適しているかを検討します。雇用したいと思える人材の具体的なイメージが固まると、選考の際に判断がずれることがありません。

より良い人材を募るためには役立つ情報を幅広く集めることが大切です。メルマガ登録や資料請求を積極的に行ってみましょう。

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