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リモートワークはツール選びが重要!どんなツールがあると便利?

人材不足に悩む中小企業の中には、リモートワークの導入を検討している企業も少なくありません。リモートワークにはさまざまなメリットがありますが、コミュニケーションが不足しがちになるなどの問題もあります。直接会って話さないからこそ、リモートワークにおいて仕事を円滑に進めるためには、効果的ななツールを活用することが重要です。しかし、経営者や推進担当者の中には、どのようなツールを選んだらよいのかわからないという人も多いでしょう。そこで本記事では、リモートワークのためのツール選びで意識したいポイントや、どのような機能があると便利に活用できるのかを解説します。また、使いやすいおすすめのコミュニケーションツールについても紹介していきます。

リモートワークのツール選びにおいて意識したいポイント

リモートワークを導入すれば、場所や時間を選ばない柔軟な働き方が可能です。しかし、これまでのようにオフィスで顔を合わせて行う業務とは異なり、十分な意思疎通がはかれなかったり社員同士の情報共有がうまくいかなかったりなどの難点もあります。リモートワークで利用するツール選びでは、これらの問題をカバーするための機能がそのツールにしっかり備わっているかどうかを見極めることが大切なポイントです。

リモートワークの導入では、コミュニケーション不足への対策がもっとも重要だといえます。もちろん、電話やメールを利用することは可能です。しかし、電話では作業場所や時間帯によっては通話ができない場合もあります。メールでは、ほかのたくさんのメールの中に大事な情報が埋もれてしまったり、件名や前置きを書くのに時間を取られてしまったりすることもあります。そのため、チャットツールのようにより手軽にコミュニケーションをとれる手段を用意しておくと効果的です。

また、リモートワークでは各自が独立して作業を行うことになりますから、それぞれの作業の進捗状況がわかりにくいという問題もあります。タスク管理機能などで簡単に進捗状況が把握できる仕組みを取り入れることも必要です。業務に必要な資料やファイルをいつでも共有・保管できる機能も必要でしょう。チームで作業を行う場合には、プロジェクト全体の進捗状況を管理できたり業務でのやり取りをいつでも遡って確認できたりすれば、業務の分担の見直しや業務内容の軌道修正も行うことが可能です。

ツールを選ぶときにはサポート機能などについても考慮しておくとよいでしょう。特に、日本語への対応が十分であることは重要なポイントです。海外のツールは、日本語の入力に問題を抱えているものもあります。不具合が起きた際に運営側が十分なサポートを行える体制になっているかや、日本語での問い合わせが可能かどうかもチェックしたおいたほうがよいでしょう。また、ツールの導入はコストがかかるものです。無料でも使える機能がどの程度充実しているのかや、機能拡張やほかのツールとの連携ではどのようなことが可能なのかなども、導入前にあらかじめ確認しておくとよいでしょう。

あると便利な機能1.オンラインコミュニケーション機能

ここからは、リモートワークの際に利用するツールにあると便利な機能について、いくつか紹介していきます。まず1つ目は、ネットワークを介してコミュニケーションが行えるオンラインコミュニケーション機能です。オンライン上でのやり取りにはさまざまな形式のものがありますが、中でもおすすめなのはオンラインチャットです。チャット機能を利用すれば、形式的な挨拶などが必要なメールよりも気軽に使用することが可能なため、効率的に用件の確認が行えます。

また、タブレットやスマートフォンなどからも使用できるツールであれば、場所を選ばずに素早くメッセージの確認や返信を行うことが可能です。1対1でのやり取りのほか、チームメンバーが同じチャットに参加できるグループチャット機能が付いたものであれば、業務に必要な情報をチーム内で素早く共有することもできます。

欲しい機能2.タスク管理機能

次にあると便利なのは、タスク管理機能です。リモートワークでは各自異なる場所で業務を行っていきます。効率よくこなせる人もいれば、なかなか思うような進捗が出ない人もいるでしょう。中には、優先的に行うべき仕事を後回しにしてしまったり、予定していた業務内容と違うことをしてしまったりという人も出てくるかもしれません。これらの事態を回避するには、業務内容と優先度を明確にして進捗状況を確認できるタスク管理機能があるツールを選ぶことがおすすめです。

タスクは、個人のものだけでなくグループやプロジェクト単位で管理できると便利です。それぞれのタスクの進捗状況や課題、スケジュールなどを一覧表示できるものであれば、チームメンバーやリーダー、上司などと業務の全体像を共有することができます。必要に応じてタスクの内容や振り分けを見直したり、作業の優先度やスケジュールの調整を行ったりと、柔軟な対応で効率的に成果をあげていくことが可能になるでしょう。

欲しい機能3.オンライン会議機能

オンライン会議機能も、あると便利な機能のひとつです。音声通話やビデオ通話が行えるオンライン会議機能では、声の調子や表情といった情報も共有できます。チャット機能の文字だけでのコミュニケーションに比べると、一度に多くの情報を共有でき密度の濃いコミュニケーションを行うことが可能です。リモートワークを導入したばかりの段階では、特にこのような対面に近いコミュニケーションは業務の効率アップに貢献してくれるでしょう。

オンライン会議機能を使えば、メンバーが別々の場所にいてもそれぞれがインターネットにさえつなぐことができれば、招待URLなどをクリックするだけで簡単に会議に参加することができます。画面共有の機能も付いたツールであれば、資料やパソコンの画面を見ながら会議を行うことが可能です。

欲しい機能4.ファイル共有機能

リモートワークでは、正確なコミュニケーションをとることも大切になってきます。そのためには、大量のファイルを用いた密度の濃いやりとりが必要になることが想定できます。大容量のファイル共有ツールを活用すれば便利でしょう。このようなツールには、クラウド上にファイルやフォルダをまとめて保管しておき、社内メンバーはもちろん出張先やリモートワーク先にいるメンバーとも共有できるという特徴があります。パソコンだけでなくスマートフォンやタブレットにも対応したサービスなら、デバイスを問わずいつでも必要なときにファイルにアクセスできます。

ファイル共有は便利なものですが、情報漏洩については注意しなければなりません。社外秘の資料や顧客情報のようなデータが外部に漏れてしまわないよう、アクセス権の設定やユーザー管理、暗号化などのセキュリティ機能が必要になるでしょう。ファイル共有ツールは、セキュリティについて十分に配慮されたものを選ぶことが重要です。

おすすめのコミュニケーションツール1.Slack

ここからは、おすすめのコミュニケーションツールをいくつか紹介していきます。「Slack(スラック)」は、組織内のメンバー同士によるチャットがオンラインでできるツールです。プロジェクトや部門、各種チームごとに「チャンネル」と呼ばれるグループを作り、それぞれで独立したチャットを行うことができます。テキストによるメッセージ送信に加えて、ファイルをアップロードして共有したり、絵文字でコミュニケーションを促進したりといった機能があります。ブラウザで利用できるほか、パソコンやスマートフォンの専用アプリでも利用可能です。

もともとSlackは米国で開発されたツールで、ユーザーはIT関連の企業が中心でしたが、日本語によるサービスを開始してからは国内でも利用されることが多くなってきています。カスタマイズ性に優れいているのが特徴で、ほかのオンラインツールと連携して便利な業務フローを構築したり、組織専用の絵文字を設定したりといったことが可能です。「フリー」プランに登録すればほとんどの機能が無料で利用可能ですが、検索対象にできる過去のメッセージ数や連携可能な外部サービスの数、ビデオ会議への参加人数などに制限があります。「スタンダード」プランなどの有料プランにアップグレードすれば、これらの制限はなくなります。

おすすめのコミュニケーションツール2.チャットワーク

「チャットワーク」もオンラインでチャットができるツールで、機能についてはSlackとよく似ています。1対1で直接やりとりするチャットや3人以上のグループによるチャットが可能で、テキストによるメッセージ送信のほか、ファイルをアップロードして共有することも絵文字を使うこともできます。ブラウザを通して利用できるだけでなく、パソコンやスマートフォンの専用アプリが提供されている点もSlackと同様です。

チャットワークの最大の特徴は、ビジネスチャットのために開発された国産ツールであることです。日本語に完全対応しており、理解しやすく使いやすいユーザーインターフェイスを備えていることから、多くの日本企業で採用実績があります。また、チャットと同じ画面上で利用できるタスク管理機能を搭載しているため、ToDo管理や進捗管理に活用することも可能です。パソコンのマイクやカメラを使った音声通話・ビデオ通話機能も備えています。無料で登録できる「フリー」プランは、広告が表示されたりストレージ容量が少なかったりなどの制限はありますが、ほとんどの機能が利用可能です。「ビジネス」プランや「エンタープライズ」プランでは広告や制限がなくなり、グループによるビデオ会議やユーザー管理機能、セキュリティの強化といった、より厳しい企業ニーズにも対応できます。

おすすめのコミュニケーションツール3.Backlog

「Backlog(バックログ)」は、オンラインでコミュニケーションをとりながらタスクを進めていくためのツールです。プロジェクトごとに作業スペースを作り、実行すべき作業内容や担当者、日程などを「課題」として登録していくことで、業務全体のスケジュールと進捗を可視化できます。プロジェクトメンバーは課題にコメントをつけることができるため、質問や進捗レポートなど業務に必要なやりとりを行いながら作業を進めることが可能です。コメントに絵文字やアイコンを使ったり、「スター」をつけて評価したりといった、コミュニケーションを活性化するための機能も備えています。また、業務に必要な情報や書類を共有できる「Wiki」や「ファイル共有」、ファイルのバージョン管理が可能な「リポジトリ機能」も利用できます。

タスク管理を行いやすい点がBacklogの特徴です。課題にごとに優先度を設定したり、作業に着手しているのかどうかや処理を終えているのかどうか、作業結果が確認済みかどうかといったステータスを課題単位で記録したりできます。課題には親子関係を設定できるので、大きなタスクを小さなタスクに分割して管理することも可能です。また、プロジェクト内のすべての課題をガントチャートにして表示すれば、業務全体を俯瞰して把握するのに便利です。無料の「フリープラン」に登録すれば、10人までのプロジェクトを1つ作ることができます。ガントチャートや親子課題は有料プランに移行するまでは利用できず、使用できる容量にも制限がありますが、タスクを中心にしたコミュニケーションの手法を試してみることは可能でしょう。

おすすめのコミュニケーションツール4.Skype

「Skype(スカイプ)」は、Microsoftが運営するコミュニケーションツールです。スマートフォンのSMSのようなインスタントメッセージ機能も備えていますが、音声通話やビデオ通話に特徴があるサービスです。1対1の通話はもちろん、最大50人までのグループ通話も可能なので、ビジネスシーンではリモートワーカーを交えた会議を行いたい際などにも活躍します。ファイル送信や画面共有といった機能があるのも、リモートでの打ち合わせの際に便利です。

Skypeはパソコンのブラウザからでも利用できますが、スマートフォンやタブレットのアプリ版を使えばどこにいても利用可能です。Skypeユーザー同士なら無料で無制限に通話できるため、電話の代わりとして気軽に活用することもできるでしょう。もし、相手がインターネットに繋がっていない固定電話や携帯電話の場合でも、安い通話料を払えば電話をかけることができます。

おすすめのコミュニケーションツール5.Dropbox

「Dropbox(ドロップボックス)」は、オンラインでのファイル管理に特化したストレージサービスです。専用ソフトを導入することで、複数台のパソコンなどでファイルを同期できるのが特徴です。ほかのユーザーとファイルを共有できる機能を備えているため、チームワークにも活用することができます。無料の「Basic」プランでも2GBの容量を取得できるので、バックアップなどの用途で個人利用しているユーザーも多くなっています。

企業がビジネス用途で利用するためのプランとして「Dropbox Business」も用意されています。容量は3TB以上もあり、業務に必要なファイルを1箇所にまとめて保管することが可能です。パソコンのハードディスク使用量を最適化してくれる「スマートシンク」機能を備えており、大容量のファイルがあっても効率よく管理できます。また、暗号化や2段階認証、共有権限のきめ細かな設定も可能になっているため、法人利用時の厳しいセキュリティ要件にも応えられるでしょう。Active Directoryを導入している企業では、「シングルサインオン」を活用してユーザーとセキュリティの管理をシンプルにすることも可能です。

まとめ

リモートワークにおいて仕事を円滑に進めるためには、コミュニケーションや進捗管理の問題をカバーしてくれる便利なツールを導入するのがおすすめです。ツールごとにさまざまな特徴があるので、どれが適しているかをよく見極めて活用する必要があります。多くのツールでは無料プランでもたくさんの機能が使えますので、まずは社内でトライアル期間を設けて運用し、ツールの効果や使い心地を確かめてみましょう。その際は、単独のツールだけで評価するのではなくすでに導入済みのツールとの相性やほかのツールと連携したときの運用方法なども合わせて検討すると、業務全体の効率アップが期待できます。業務内容に合わせて、最適なツールを選択しましょう。

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