リモートワークを導入するならエージェントを活用!メリットと注意点とは?
柔軟なワークスタイルとして、注目を集めているリモートワーク。「育児や介護によって通勤を諦めざるを得ない」「事情で会社へ出向くことが難しくなってしまった」という人は多いでしょう。優秀であっても状況によって通勤できない人と、在宅勤務として働き手を確保したい企業の双方にメリットが大きいのが「リモートワーク」という新しい働き方です。リモートワークの導入を検討する場合、経営者や人事担当者に多い悩みが、人材確保でしょう。人材探しの方法としては、自社で求人広告を出す以外に、リモートワークの業種を扱っているエージェントに依頼する方法があります。この記事では、リモートワークを導入するに伴い、エージェントを活用するメリットと注意点について紹介します。
企業がリモートワークを導入することで得られるメリットは多い!
大手企業をはじめ、ワークスタイルとして一般的になりつつあるのが「リモートワーク」です。リモートワークとは、その名の通り、会社以外の遠隔にて働くことを意味しますが、従業員が自宅を中心として業務を行い、電話やメール、チャットなどのコミュニケーションツールを使って、企業とやり取りする状況を指します。
人材不足で労働力を確保するのが課題とされている中で、こういった柔軟なワークスタイルが広がりを見せ「テレワーク」「クラウドソーシング」など、同様の意味をもつさまざまな言葉も存在します。政府が、2020年までにリモートワークを導入する企業を増やす目標を立てていることからも、こういった働き方はますます一般化していくことでしょう。では、そんなリモートワークの特徴や、企業がリモートワークを導入することで得られるメリットとは、どんなことなのでしょうか。
まず、業務における各分野のスペシャリストというのは地方には少なく、通勤が必要となると人材確保が厳しくなるものです。しかし、リモートワークであれば在宅などで業務を行うことが可能なので、スペシャリストを採用できるチャンスが広がります。優秀で経験豊富なマネージャーやリーダーを採用できる可能性が見込めるというわけです。妊娠や出産、育児、介護など何らかの理由で通勤が困難になった従業員の離職も防止することができます。
また、通信環境の向上やBCP対策のために、リモートワークを導入している企業も出てきました。地震や災害などが発生した場合でも、業務を中断せずに行えるといった強みができることからも、注目されています。
さらに、リモートワークを取り入れることで「先進的な企業」「従業員を大切にする企業」といった印象を与えるため、企業のイメージアップにつながります。これによって売上増が見込めたり、求人のエントリーが増えたり、といったことも期待できるでしょう。ほかにも、働き方や成果に対する可視化ができ、システム設計を見直しやすくなるといった面もあります。リモートワークのシステムを導入することは、企業を生まれ変わらせる機会にもつながるのです。
リモートワークが可能な業務内容は企業によって多種多様?
リモートワークは、ソフトウェア開発やインターネット関連など、IT・Web系のジャンルで取り入れられていることが多いです。パソコンやデータ通信に関する技術を要する仕事に、適したワークスタイルといえます。ソフトウェア開発のほかに、リモートワークに多いのは、Webサイトに関連する仕事でしょう。Webサイトの運営をはじめ、サイトのデザインや記事の作成などが中心です。また、名刺・チラシといった紙媒体のデザインや、CAD図面の作成なども可能ですし、翻訳をリモートワークで担当するといったケースもあります。一般的に、リモートワークが可能な職種としては、エンジニア、デザイナー、ライター、経営者ということになります。
大手企業の場合、育児や介護が必要となる従業員のために在宅勤務を導入する傾向が強いですが、柔軟な対応を心がけた企業が増えてきています。自宅のほかにも、コワーキングスペースやカフェ、図書館など、任意の場所での業務が可能であったり、会社からセキュリティ対策が施されたモバイルPCや携帯電話などが支給されたり、ほかにもさまざまなワークスタイルが、既に実現されているのです。大手企業のこうした導入事例は、IT系の企業を中心に大きな影響を与え、リモートワークは広がりを見せる一方です。政府が推進している「働き方改革」を取り入れるだけでなく、企業それぞれの観点や目的をもった導入であれば、従業員にとってより満足度の高い会社になるでしょう。
企業がリモートワークを導入する際に気をつけておきたい注意点とは?
リモートワークを導入する際に気をつけておきたい注意点としては、まず、職種によっては在宅ワークを取り入れにくい場合があることです。主にパソコンを用いたIT・Web系のジャンルで実現しやすいワークスタイルであることから、接客業や運送業などのジャンルで取り入れるのは、現状厳しいといえます。ただし、AI化が急速に進む中で、ITやWeb系以外のさまざまな業種でリモートワークが実現される日がくるのは、そう遠くはないかもしれません。
次に、従業員が仕事に割く時間を管理し、把握することが困難という点があります。本来なら、ワークスタイルに柔軟性をもたせるはずのリモートワークですが、逆に「長時間労働」を助長してしまっている面があることも否めません。リモートワークは、職場の人間からの監視の目がないため、時間を意識せずに仕事をしてしまうことがあるのです。オフィスワークでは、残業を削減しようという試みがありますが、その制約がなくなってしまうのがリモートワークの注意点といえます。
顔の見えにくいワークスタイルは、コミュニケーション不足になりやすく、情報共有が簡単ではない面があります。そのため、あらかじめ「こういった結果を出してほしい」と従業員に目的を共有することが重要です。従業員に「自分は評価されている」と感じてもらえれば、安心して仕事ができ、会社への信頼にもつながります。具体的な目的をもってもらうことで、おのずと働き方も決まってくるでしょう。
さらに、会社以外の場所で行う業務には、セキュリティ面の対策が欠かせません。リモートワークの場合、多くの機密情報が保存されている社内ネットワークを社外に持ち出すことになります。外部から端末に接続するため、 不正アクセスが増えるというリスクがあるのです。そのため、パソコンのセキュリティ強化や情報漏洩のリスクを下げるための対策は、非常に重要になります。
リモートワークを導入する上でエージェントを活用するメリット
リモートワークを導入する場合の課題が、人材探しです。会社の求人広告などだけで、リモートワーカーを希望する優秀な人材を確保するのは難しいものです。一般的には、ネットで人材を探す必要が出てきますが、その際に頼りになるものとして、リモートワークエージェントがあげられます。エージェントというと、クラウドソーシングを仲介するサイトの存在が目立ちますが、リモートワークに特化しているエージェントも増えてきています。エージェントであれば、登録者数が多く、優秀な人材を見つけやすいといえます。
エージェントにはそれぞれ得意とするジャンルや特徴があるため、業務内容に応じた人材も確保しやすいです。また、出社が週0日の完全リモートから、週1~2日、週4日というように、自社の出社頻度に合わせて募集をかけてもらうこともできます。選択の幅が広く、自社の希望に合った人材を選ぶことが可能です。まずはエージェントの特徴を知り、その中に自社の求めるスキルをもった登録者が多そうなところをチェックし、優秀な働き手を見つけましょう。
また、エージェントに仲介してもらうことで、リモートワーカーに安心して仕事を任せられるというメリットもあります。リモートワークにおいて、企業と従業員の双方が気持ちよいワークスタイルを実現するためにも、エージェントの活用は欠かせないものなのです。
リモートワークを導入する上でエージェントを活用するデメリット
リモートワークを導入するうえで、エージェントを活用すれば、当然のことながらコストがかかります。コストを最小限にしてリモートワークを導入したい場合は、エージェントを活用するより自社で求人を行ったほうがよいでしょう。ただし、優秀な人材を効率よく探すという面で見たとき、かけるコスト分に見合った結果が得られる場合も多いので、エージェントを活用しないことでコスト削減になるとは一概には言えません。
また、エージェントによっては、業務内容などに制限がある場合があり、自社が求める人材が見つからない場合もあります。しかし、特徴や得意なワークジャンルをあらかじめ把握しておけば、こういったことは回避できるでしょう。エージェント活用におけるデメリットとされるものは、主にエージェントの選び方に問題があるケースが多いため、正しいエージェント選びをすることが大切です。
リモートワークの導入に伴うエージェントの選び方とは?
リモートワークの導入にともなう、エージェントの選び方としては、リモートワークで依頼したい業務内容を得意とするエージェントを選ぶことです。IT系であれば、IT業界におけるサポートの質がトップクラスのエージェントなら安心といえます。技術をきちんと理解しているコンサルタントが相談に乗ってくれたり、求めるスキルをもった人材を的確に紹介してくれたりと、コストに見合う効果が期待できます。親身になって人材探しを考えてくれるコンサルタントであれば、よりよい人材確保が実現できるでしょう。
また、信頼できる実績が多いエージェントを選ぶことも大切です。エージェントのサイトや、口コミ、掲示板などを確認してみましょう。雇用側から良い評価が多いエージェントは、クライアント側の自社にとっても良いエージェントである場合が多いです。
ほとんどのエージェントに共通していることは、スキルや求める条件にマッチした人材を探し提案するカウンセラーや、契約後も状況確認をし相談に乗るフォロワーなどが、自社の活動をバックアップしてくれることです。エージェントによっては、自社専属のサポーターがカウンセリングからフォローまで全ての流れを担当してくれるケースもあります。安心という点はもちろん、自社の長期的な見通しを含めて人材確保を相談できるという点で、リモートワーク導入におけるエージェント選びは運営を大きく左右するといっても過言ではありません。
エージェントの利用は1社のみよりも複数のほうが有利?
エージェントを掛け持ちすることに躊躇する経営者や人事担当は多いでしょう。結論から言うと、エージェントの複数利用は全く気にする必要はなく、むしろ複数利用したほうがメリットは大きいといえます。1社しか利用していなければ、人材探しを進めたときに、ほかのエージェントとの比較はできません。比較できないので、担当のコンサルタントが優秀でなかったとしても、気づかないということはあり得ます。
気づいたとしても、人材探しを中断して、他のコンサルタントに交替したり、別のエージェントを利用したりといった対処を取ることになり、大きなタイムロスが生じてしまいますよね。複数のエージェントを利用することによってはじめて、ほかのサービスと比較ができ、自社に最適なエージェントを選べるのです。
また、エージェントを複数利用することで、1社のみの利用だけでは受け取れないサービスを、ほかのエージェントで補うこともできます。エージェントにはそれぞれ「登録者数が多い」「サポート体制が充実している」「業界の専門知識が深い」といったように、特徴や強みが違います。複数のエージェントを利用することは、得意とするさまざまなサービスを同時に利用できることにほかなりません。
さらに、複数利用すればするほど、母体となる人数が増えるため、人材探しの選択肢が広がります。大手エージェントを1社利用すれば人材確保ができると考える経営者や人事担当者は多いのですが、大手エージェントであれば、必ずしも自社の希望条件にマッチした人材が現れるとは限りません。複数のエージェント利用によって、より多くの、さまざまな人材との出会いが期待できますし、複数利用したほうが人材が早く見つかりやすいともいえます。ただし、複数のエージェントを利用すれば、当然それだけコストもかかるので注意が必要です。
まとめ
良い人材との出会いは、明るい運営に直結するといっても過言ではありません。リモートワーク導入において、エージェントを利用することは、人材探しに有利な点が多いといえます。複数のエージェントを併用する企業は多く、より良い人材に出会える可能性を示唆しています。コスト面を考慮しながら、まずは2〜3社ほど利用し、様子を見ながら継続するエージェントを決めていくのが賢明といえます。リモートワークを効率的に進めるためにも、エージェントを上手に活用していきましょう。