2019年テレワークセミナーを紹介!導入に向けた準備を
企業において深刻化する人手不足の解決方法の一つとして注目されるテレワーク。企業が求める人員の確保と労働者が求める働く環境の柔軟性、両方のニーズに応えられる取り組みとして、行政からも推進されている働き方です。特に地方における企業の場合、テレワークによって、都心に集中しがちな業界のスペシャリストや経験豊富なリーダークラスの採用チャンスが拡大するといったメリットが得られます。また、テレワークを導入する企業には先進的な企業、従業員に寄り添った企業といったイメージがあり、売り上げや求人エントリーが増えるなどといったことも期待できます。さらに、働き方や成果の可視化、制度設計や新制度の導入によって、会社を新たに生まれ変わらせるチャンスです。新しい制度の導入には不安がつきものですが、テレワークに関する基礎知識から、テレワークを段階的に導入、展開するシステムまで解説したセミナーを活用して不安を解消させましょう。このコラムでは2019年に実施されるテレワークセミナーを紹介します。
テレワークセミナー情報を得て導入へのきっかけにしよう!
働き方改革関連法が順次適用されており、2020年にむけて中小企業にも適用は拡大しています。時間外労働の上限規制や有給休暇の消化義務などに伴い、テレワークによるワークスタイルの変革を考える企業が増加中です。テレワークが当たり前になっていく潮流の中、自社がテレワークを導入するかどうかはともかく、2020年に向けたテレワークによる働き方改革のポイントなどを聞けるセミナーは自社の新しいワークスタイルを考えるうえでの参考になるのではないでしょうか。テレワークツールなども同時に体験できることができるので、働き方改革と並行してテレワークの導入を検討する良いきっかけにもなります。
テレワークに向いているか向いていないかは、企業規模には関係ありません。今後も不足されると予想される人員の確保や、都市部に流れがちな優秀な従業員の確保など、テレワークのメリットを考えると、中小企業がテレワークの導入を検討するのは良い判断です。しかし、新しい制度の導入には不安がつきものとなっています。そこで、テレワークの導入を進めるための情報を得るのに良いきっかけになるのがテレワークセミナーです。新しくテレワークの導入を考える企業も、大企業から中小企業まで多岐にわたります。業務内容についても、テレワークに向いているか向いていないかは十分考慮の余地があります。テレワークへの不安を解消するには、セミナーへ参加してテレワークの情報を得ることが効果的です。最新の情報を仕入れて、いち早くテレワークの導入を検討しましょう。
テレワークの基本から!小規模企業向けのテレワーク推進セミナー
5月から6月にかけて、都内各地で中小企業向けのテレワーク体験型セミナーが行われます。5月16日に千代田区のTRAVEL HUB MIXで、5月27日に世田谷産業プラザ会議室で、6月5日に多摩市のキャリアマムホールで、6月14日港区のワークスタイリング東京ミッドタウンで、6月24日にはすみだリバーサイドホール会議室で実施されます。このセミナーは、主にテレワークや働き方改革に注目して経営課題を解決したい中小企業の担当者向けに行われるセミナーです。
テレワーク勤務における1日を疑似体験しながら、最新PCを使って情報共有システムや会議などのコミュニケーション、勤怠管理方法などのマネジメントに関するテレワークツールを利用体験することができます。また、テレワークとは何か、どんな働き方ができるのか、どんなツールを利用するのかなどの具体的な取り組みから、自社でテレワークを導入するにあたっての展開方法や必要な工夫について知ることができるセミナーです。具体的な働き方の見直し、ツールの導入、就業規則の変更などの個別相談や、機器購入などにおける助成金などの支援情報もきくことができます。
セミナー後には先進的な取り組みを行う企業のオフィスツアーに参加できる日程もあります。5月16日のセミナーでは、すでにテレワークが導入されているパソナグループのオフィスツアーに参加が可能です。6月5日のセミナーでは、自分らしく働きたい女性を応援し、子育て中の主婦向けに在宅ワークを後押ししてきたキャリアマムが運営している、保育室のある仕事場「コワーキングCoCoプレイス」のオフィスツアーに参加できます。6月14日のセミナーでは、三井不動産が運営するシェアオフィス・レンタルオフィスサービス「ワークスタイリング」のオフィスツアーに参加することができます。これらのオプショナルツアーは、申込時に参加希望の旨を伝えるか、当日の申し出でも参加可能です。先進的な取り組みに実際に触れてみて、自社の新たな一歩につなげましょう。
テレワークトライアルにむけて!スタートパッケージセミナー
東京テレワーク推進センターでは、テレワーク推進に関するセミナーが毎月開催されており、テレワークの導入から実践までに必要な情報が集められています。セミナーの内容は、テレワーク導入や運用に関する課題や労務管理のポイントなどの具体的なものから、従業員の意識改革や基本的な業務の見直しについてなどさまざまなテーマに及んでおり、テレワークについての疑問点や注意点について広く網羅しているので、気になっていたテレワークの情報が十分に得られるでしょう。
「テレワークツールを上手に組み合わせて活用しよう!中小企業向けテレワークスタートパッケージセミナー」は、5月14日に東京テレワーク推進センターで実施されるセミナーです。テレワークの導入にあたって、トライアルは必須だと考える企業は多いのではないでしょうか。このセミナーではテレワークのトライアルを検討している企業向けに、自社に合ったテレワークのシステムやツールを提案し、懸念事項や検討が必要になる事などを紹介してもらえます。また、スタートアップに向けて、テレワークツールを組み合わせたパッケージ例を聞くことができます。まずは、トライアルを実施してみることを考えている企業にとって、受講して損はないセミナーです。
テレワーク導入の実際!従業員の意識や業務はどう変える
従業員にとってテレワークの導入は、通勤時間の縮小、自分のスペースで仕事ができる、生産性の向上、子育てや介護、家事との両立のしやすさ、配偶者の転勤などによる転居で退職する必要がないなどといったメリットがあります。これまで、これらのことでさまざまなことをあきらめてきた人にとっては、テレワーク導入の満足度は高いでしょう。しかし、コミュニケーション不足、自分で時間を管理しなければならない、IT環境の整備、通勤がなくなり運動不足になりがちなど、従業員側にも働き方そのものと同時に意識の変革が必要です。
「テレワーク導入の要となる従業員の意識と業務の変え方セミナー」は5月21日に東京テレワーク推進センターで実施されるセミナーです。このセミナーでは、テレワーク展開の成功のカギとなる従業員の意識や基本的な業務の見直しについて解説します。テレワークの導入による従業員のワークライフバランスや生産性の向上、企業側の雇用確保や優秀な人材の確保などのメリットは十分理解されると考えられます。導入のための環境整備や就業規則の改定ももちろん必要ですが、企業が忘れてはならないのが従業員の意識です。テレワーク導入前に従業員の意識を向上させ、企業一丸となってテレワークの導入を成功させましょう。
自社でも導入前に考えられる!テレワーク普及の実態からみられる課題
政府ではテレワークの普及を推進しており、テレワーク推進フォーラムにて、テレワークの円滑な導入や展開に関する調査研究を実施しています。テレワークの実施状況の把握に加え、各企業におけるテレワーク制度の内容、テレワーク制度の運用方法などが調査されています。これらの調査結果からみえてくる勤務環境や運用において必要な工夫を把握し、普及活動に役立てています。
「国土交通省 テレワーク人口実態調査からみるテレワーク活用と推進のポイントとは」は5月28日に東京テレワーク推進センターで実施されるセミナーです。このセミナーでは、国土交通省がテレワークの普及を促進するために毎年行っている「テレワーク人口実態調査」の結果と、この結果からみられたテレワーク普及への課題と対策を聞くことができます。すでにテレワークを導入した企業の実態や、普及への課題はこれからテレワークを導入しようかと検討している段階でも有益な情報ではないでしょうか。
多様な働き方へのチャレンジを実施するサイボウズ主催のセミナー
サイボウズグループは、チームで働くためのソフトウェア開発などを手掛けている会社です。中小企業向けから大企業向けのグループウェアの販売や、テレワークに必須となるサーバーやセキュリティなどの運用環境も提供しています。サイボウズ自身も2010年より在宅勤務制度をスタートさせており、それらの経験から、企業の制度改革をはじめとするセミナー、研修、コンサルティングサービスによる企業の課題解決を手掛けています。
サイボウズが実施する「働き方改革セミナー改革を支えるリモートワーク」は6月13日にサイボウズ東京オフィスで実施されるセミナーです。このセミナーは、サイボウズ自身が取り組んできた多様な働き方への理想と課題、改善事例をふまえて、働き方改革の本質を考えることができるセミナーです。テレワークの導入を検討している企業は、働き方改革に伴ってテレワークを整えたい、テレワークを浸透させたい、働く環境を改善したいなど、さまざまな課題を抱えていることでしょう。このセミナーを受講することで、自社にとっての理想の働き方を考えてみませんか。
テレワークの課題と事例をより具体的に!セミナー形式の研修
サイボウズではセミナー形式の研修「働き方改革研修改革を支えるリモートワーク」も実施されています。この研修では、サイボウズのチームワークやサイボウズの自身の理想とするテレワーク、実際に導入したからこそ聞けるテレワークにおける課題と事例を聞くことができます。テレワークを導入するうえで、検討が必須となるコミュニケーションやセキュリティ、マネジメントについて、実際にテレワークの導入、展開が広がっている企業から聞ける貴重な研修です。
テレワーク導入で押さえるべき労務管理関連への対応
テレワークの導入は、労働者が在宅勤務やサテライトオフィスの活用、モバイルワークなどの柔軟な働き方をすることで、ワークライフバランスの充実や業務の効率化を図ることができ、企業側にとっては業務効率化や労働力の確保、オフィスコストの削減といったメリットが得られます。しかし、労働時間管理の問題や仕事時間の切り分けが難しいなどの問題も起こりやすいのが実状です。
テレワークにおいて、適切な労務管理の実施がテレワーク導入を成功させる重要な要素となっています。厚生労働省では、企業が抱えるこれらの問題や課題をできるだけ取り除き、テレワークの導入を推進するため「情報通信技術を利用した事業場外勤務(テレワーク)の適切な導入及び実施のためのガイドライン」を発信しています。テレワークにおける労働基準関係法令の適用に関する留意点や労働時間に関する留意点などが明記された内容です。数年ごとにガイドラインは改定されており、過去には、「ガイドライン改定への対応セミナー」が実施されています。今後、テレワークを導入する企業では、働き方関連法と並行して検討が必須な項目なので、注目したいセミナーです。
定期的に開催されるテレワークセミナー!導入へのチャンスに
テレワークセミナーイベントはさまざまなテーマで定期的に行われています。今回紹介したセミナーの多くは、無料で開催されているので、気軽に参加できるのも魅力です。会社に行かずに仕事をするのが理想的な働き方だと考えている人は多くいます。企業側もテレワークのメリットに気付いていながら、十分な情報を得ておらず、なかなか導入に踏み切れないというのも事実です。テレワークセミナーではテレワークにおける基礎知識、メリットやデメリット、導入までの展開、導入後の具体的な労務管理、企業運営などの最新情報を得られます。セミナーに参加して、テレワークの導入を検討するきっかけにしてみてはいかがでしょうか。
まとめ
先進的な制度を段階的に取り入れやすい大手企業では、テレワーク導入の広がりがみられています。しかし、中小企業においてこそ、テレワークの導入は多くのメリットがあげられます。テレワークツールの中でも必須とされるオンライン会議ツールやチャットツールが、現在は手軽に、基本的に無料で使えることも、中小企業がテレワークを導入する敷居を下げています。会社全体で常時テレワークという状況は難しいかもしれませんが、すでに他企業で実績がある職種の中から、また、まずは期間限定でテレワークを導入して自社の働き方改革を考えることもできます。新たな、特に革新的な制度を取り入れるのはリスクばかりを考えがちですが、準備をしっかりすることで十分に可能です。その一つとしてテレワークセミナーは、様々なテーマで実施されています。現状維持にとらわれず、多様な働き方の必要性を実感するためにもセミナーは良い機会になるでしょう。