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チームワークの醸成の秘訣は?企業にもたらすメリット

企業の安定経営や業績アップは、経営者にとってはもちろん、そこで働く従業員全員にとって大きな課題ですよね。経営を上向きにするには、日頃からの地道な積み重ねが大きな鍵を握ります。そのためには、従業員ひとりひとりが最高のパフォーマンスを発揮することが大切ではないでしょうか。また、企業経営者や人事担当者は、従業員が持つ資格や得意分野を把握したうえで、適材適所の人事配置を考える必要があります。

そのうえで、職場内の結束を強めることも大きな課題になってきます。職場の雰囲気がよくなると、これまでなかったよい変化がみられるかもしれません。ここでは、職場のチームワークを高めることで期待されるメリットや、チームワークを醸成させる秘訣について解説します。

チームワークを醸成させるとはどういう意味があるのか?リモートワークでも必要?

「醸成」とは醤油や酒などを作るときに使われる、おなじみの表現です。醤油などを作るときは、原料を発酵させて時間をかけていく点に大きな特徴があります。チームワークの醸成も同じように考えるとよいでしょう。つまり「チームワークを醸成させる」とは、チームワークを少しずつ作り上げ、よい状態にしていくとの意味を持っているのです。

職場内でのチームワークは一朝一夕で成り立つものではありません。人数が揃っていても自然に生まれるものではなく、最初から良好な関係ができるものではないとの覚悟も必要です。職場内のチームワークを強めるためには、メンバー個々がお互いを尊重し合い、歩み寄ることが大切だからです。このような理由から、チームワークはじっくりと醸成していく必要があります。

チームワークの醸成には、すべてのメンバーが積極的に関わることが大事なポイントです。現場で常に顔を合わす従業員同士はもちろん、リモートワークの存在も忘れてはなりません。それぞれが意見を出しやすい雰囲気づくりをすることで、従業員同士の絆も強まります。実際、リモートワークとコミュニケーションを取りながら行う業務も存在します。プロジェクトを効率的に進めるためにも、チームワークの醸成は重要な課題といえるでしょう。

チームワークの醸成で得られるメリット1:ストレスが少ない

職場内のチームワークを醸成することで、従業員同士のストレスが少なくなるメリットがあります。どの職場においても、多かれ少なかれ人間関係の悩みは付きものです。しかし、チームワークが醸成される職場は、よい人間関係が構築されている証拠といえるでしょう。職場の居心地がよいと、人間関係のもつれによるストレスが少なくなります。

職場内には苦手な人もいるでしょう。極端な場合、その人と同じ時間と空間を共有するだけでも過剰に緊張してしまいます。もしかしたら、勝手な思い込みをしているだけかもしれません。しかし、普段から気軽に話し合える間柄でないと、聞きたいことも聞けなくなってきます。人間関係に悩んだ結果、退職を選ぶ人がでてくる恐れがあります。しかし、従業員同士が良好な関係を築いていれば、「人間関係」を原因とする退職者を抑えられるでしょう。

従業員同士の結束を強めることで、お互いに切磋琢磨できる環境づくりに役立ちます。それぞれの得意分野を業務に生かせるだけでなく、ほかの従業員にアドバイスすることもできるでしょう。自分の存在が職場内で認められると、仕事のやりがいにもつながります。また、従業員同士が自主的に教え合うことによって、従業員全員のスキルアップも期待できるでしょう。

チームワークの醸成で得られるメリット2:協調性がある

業務を遂行するうえで、職場内の協調性を高めることが大きな課題になります。そのためには、従業員個々の得意分野を把握したうえで、適切な役割分担をすることが大切です。チームワークの醸成により、そういった課題を克服できるメリットがあります。実際、チームワークが醸成されている職場では、高い協調性があり、役割分担もきちんとなされているところが少なくないからです。

また、仕事をするうえで、なんらかの問題が発生することは避けられません。もし、従業員の誰かが問題を抱えたとき、同じチームのメンバー同士が自然にフォローできるなど、よい雰囲気が生まれます。さらに、従業員個々が全体の業務を把握することで、無駄な動きを最小限に抑えることも可能です。その結果、業務に支障が出にくいこともメリットの一つになります。

仕事をするに際しては、従業員個々に役割があり、それぞれが責任を持って行う必要があります。そのうえで、ほかの従業員をフォローするなど、お互いに協力し合える雰囲気づくりも大切です。また、このような行動が自然にできるのも、チームワーク醸成の賜といえるでしょう。従業員同士に協調性があり、職場の人的環境が良好なことは、経営者側にとっても喜ばしいことではないでしょうか。

チームワークの醸成で得られるメリット3:業績アップ

企業の経営を維持するには、業績の安定はもちろん、さらなる業績アップを目指すことが大切です。そのためには、従業員個々の取り組みが見逃せません。また、従業員が一致団結して業務を遂行することで、業績アップにつながってきます。チームワークが醸成された職場では、業績アップが期待されることを知っておきましょう。

人間関係が良好な職場では、従業員個々がストレスを抱えることがありません。よい雰囲気のなかで仕事が行えるため、業務に集中しやすくなります。その結果、質の高い仕事ができるだけでなく、作業効率アップから業績アップにもつながります。ひとりひとりが持つ力を存分に発揮できるため、チームとしての業績、さらには企業全体の業績にも反映されてくるでしょう。工場での製品作りは典型的な事例ではないでしょうか。また、サービス業では、従業員の連携によって顧客へのサービスが大きく上向きます。

メールやビジネスチャットでの連絡が増えたとはいえ、電話は大切な連絡ツールです。チームワークの善し悪しは、従業員の電話対応にも影響してきます。電話は企業を代表する大切な「顔」になるからです。顧客から電話がかかったときは、話の内容を的確に把握したうえで、担当部署へ迅速につなぐことが求められます。担当者が不在の場合は、顧客の用件を聞くほか帰社時間を伝えるなども必要です。チームワークがよい職場では、電話対応もスムーズに行えるため、顧客満足度アップにもつながります。

チームワークを醸成させていくためのコツ1:明確な目標

チームワークのよい職場は従業員にとって理想的であり、対外的にもよい影響を及ぼすことがわかりました。チームワークを醸成させるには、そのためのコツを知っておきましょう。まずは、明確な目標を持つことです。

職場において従業員個々の動き方を考えるためには、目標を明確に決めることが避けられません。そこで活用したいのが「SMARTの法則」です。こちらは1981年にジョージ・T・ドラン氏の論文で発表されたものです。「SMARTの法則」は「Specific」「Measurable」「Achievable」「Relevant」「Time-bound」から構成されており、経営コンサルタントなどの間でも重宝されています。

・Specific(具体的であること)
目標は漠然としたものではなく、具体的に設定することが大切です。明確な目標があることで、やるべきことがイメージでき、パフォーマンスの向上にもつながるからです。
・Measurable(測定しやすいこと)
目標は測定しやすいように決める必要があります。売上金額、成約件数などの目標を数値化したうえで、現状を知ることも大切です。そうすることで、目標達成までに行うべきことが見えてきます。

・Achievable(達成が可能であること)
目標を高く掲げることは大切ですが、あまりにも高すぎる目標は逆効果になります。「机上の空論」はよくありません。現場を知らなすぎると、従業員から顰蹙を買うことにもなります。従業員のモチベーションアップのためには、努力すれば達成が可能な目標を立てましょう。
・Relevant(経営目標に関連していること)
経営目標を設定するときは、目標達成に関連してインセンティブを決めることも大事です。目標達成には困難がともない、くじけそうになることも少なくありません。しかし、ゴールの先になんらかのご褒美が待っていると、仕事への意欲にもつながりやすくなります。

・Time-bound(時間制約も必要)
目標を決めるときは時間制約も必要です。やるべきことが明確であり、具体的な数値を示したりインセンティブを用意したりしても、十分とはいえないからです。思い通りの成果が上がらないと、都合のいい理由を付けてしまいがちです。効率的な目標達成のためにも目標達成までの期限を設定しましょう。

チームワークを醸成させていくためのコツ2:共通のビジョン

目標を達成するためには、職場内で共通のビジョンを持つことが大切です。つまり、チーム全体で歩調を合わせられるかどうかが大事なポイントになるのです。もし、やるべきことを把握していない従業員がいると、ゴールが遠のく場合もでてきます。そうならないためにも、従業員個々とのコミュニケーションをしっかり行いましょう。

業績アップなどの目標を完遂するためには、体験しやすいビジョン作りも必要です。そのうえで、従業員みんなでビジョンを共有しましょう。将来を見据えた大きな目標を掲げることは、もちろん大切です。それだけでなく、近い未来の理想像を作ることから始めましょう。短いスパンで達成できるビジョンを段階的に作っていくと、成功体験が積みやすくなります。また、それらの体験を通じてモチベーションアップが期待できます。

業界の関連情報を有効活用するのも一案です。たとえば、なんらかのコンテストに参加することで、上位入賞などの具体的な目標が生まれます。また、入賞にともなう企業の知名度やイメージアップを目指すこともできるでしょう。なお、ビジョン作りに際しては、楽しんで取り組んでいけるもの、社会に貢献できるものなど、明るいイメージのあるものがおすすめです。

チームワークを醸成させていくためのコツ3:情報の共有

チームワークの醸成には、個々の信頼関係を強めることが大事なポイントです。そのためには、職場内での情報共有は不可欠といえるでしょう。また、結果だけではなく、方向の決定や進捗状況についても、職場内で共有する必要があります。このような心掛けは「報連相」(報告・連絡・相談)にも通じるのではないでしょうか。

日々の業務に励んでいても、なにがどのように進んでいるのか把握できないと戸惑うことも少なくありません。自分のすることが具体的に見えてこないと、どうしても受け身になりがちです。その結果、モチベーションが下がるなど、負の連鎖にもつながってきます。チームワークの醸成において、このような空気が生まれることは致命的です。そうならないためにも、職場内で情報を共有することが大切です。

情報の共有に際しては、常にリアルタイムであることも見逃せません。社会情勢は刻一刻と変化しており、企業への影響も少なからずでてきます。そのような状況に的確に対応するためにも、行うことを明確に把握する必要があります。また、従業員によって得られる情報に偏りがあると、チームワークの維持にも影響しかねません。メンバーが不信感を持たないためにも、チーム全員が同じ条件で情報を把握できるように心掛けましょう。

チームワークを醸成させていくためのコツ4:フィードバックを行う

目標を明確にするためには「SMARTの法則」を活用することで具体的な形になることがわかりました。Specific(具体的であること)、Measurable(測定しやすいこと)、Achievable(達成が可能であること)、Relevant(経営目標に関連していること)、Time-bound(時間制約も必要)、いずれも大事な要素です。また、こちらの法則の活用により、従業員個々やチームのモチベーションアップにつながるなど、いろいろなメリットが期待できます。

ただし、目標を掲げた以上は、その結果を知ることも大切です。売上金額、成約件数などの目標を数値化したように、結果のほうも数字で表しましょう。そのうえで、フィードバックを行うことも大事なポイントです。結果を確認して終わりにすると、それ以上の進歩は期待できません。やはり、結果のデータをもとにして反省を行う必要があります。また、今後の学習機会にもつなげていきましょう。

結果の冷静な分析、適切なフィードバックは、次回の目標設定に活用することができます。また、そういった地道な繰り返しによって、従業員個人はもちろん、チームとしての満足度や自信の積み重ねにも役立ちます。また、チームワークの醸成にとどまらず、職場全体の成長にもつながっていくでしょう。そのためには、経営者側から従業員と積極的にコミュニケーションを取るなど、日頃から距離を縮めておくことをおすすめします。

まとめ

職場内でチームワークを作っていくには、日頃からの地道な積み重ねが欠かせません。これは、リモートワークにも通じる話ではないでしょうか。そのためには適切なツールの導入により、コミュニケーションを円滑に取れる仕組みを構築することが大切です。職場内における良好なチームワークの醸成は、従業員の満足度を上げることにも役立ちます。また、従業員の一致団結により、企業のイメージ向上や業績アップにつなげていきましょう。

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